長野県の遭難件数が過去最多を更新。ゴミ問題や大雪の予報、最新の熊対策まで解説。今号のPEAKS HEADLINE|PEAKS 2026年1月号
『PEAKS』2026年1月号より、気になる最新の山岳ニュースをピックアップ。最多記録を更新し続ける長野県の遭難分析をはじめ、マナー問題に一石を投じる上高地での実証実験など、要チェックの4つのニュースをまとめました。
文◉池田圭。
【ACCIDENT REPORT】長野県内の山岳遭難が過去最多を更新
長野県警のまとめによると、県内で2025年1月から10月末までに発生した山岳遭難は347件、遭難者381人となり、過去最多だった前年(321件、350人)を大きく上回って推移している。どちらも3年連続の最多更新。理由としては、疲労や体調不良、準備不足が多く、猛暑の影響も指摘されている。事故原因の半数は滑落や転倒が占め、死亡者数は北アルプスでの発生が全体の6割を超えた。年齢層は60代を中心に、50代以上が約7割となった。ちなみに、秋に入ってからはキノコ採り時の遭難や、熊による事故が増えている。入山前に最新の情報を確認し、単独入山や単独行動は極力控えるよう心がけたい。
【TRASH PROBLEM】上高地でゴミを有料で引き取る実証実験
2025年9月13日から1カ月間、環境省が上高地で観光客からゴミを有料で引き取る実証実験を行なった。1枚1、000円の専用袋に入れたゴミを引き取る仕組みで、徳沢エリアで実施。多い日で十数件の利用があった。国立公園内で公的機関が有償でゴミを引き取る施策は県内初。一帯では’80年代から「ゴミはすべて持ち帰る」をルールとし、ほとんどゴミ箱を設置していない。しかし、コロナ禍以降に観光客が急増し、このルールを知らずにゴミを捨てていくケースが目立つようになったことがきっかけとなった。ゴミの投棄は熊を呼び寄せる原因にもなるため、ルールを守った登山について今一度考える機会にしたい。
【WEATHER】各地でカメムシが大量発生中。大雪の兆候か
2025年の秋は、東北地方を中心にカメムシが大量に発生。古くから豪雪地帯には、「カメムシが多い年は大雪」と言い伝えられている。実際には直接的な因果関係はないらしいがこの冬は厳しい寒さと大雪の可能性が報じられている。9月末に気象庁が発表した「寒候期予報」によれば、全国的に気温は平年並み、降雪量は平年並みか、やや多くなる確率が高くなる程度。一方、2026年の春の到来は例年より早まる可能性もあるそうだ。
