ディラン・カードウェル&マクシム・レノー

チームが目標を失う中、ルーキーのセンター2人が活躍

各チームが50試合以上を消化し、オールスターブレイクへと入りました。今シーズンは両カンファレンスで首位の座が動かない一方で、2位以降はプレーオフ圏内の6位争いまで僅差での順位争いが続いています。そして上位浮上が見えなくなったチームは、シーズン半ばが過ぎたところで再建の動きを強めています。

キングスはベテランのデニス・シュルーダーを加えてプレーオフを狙ったものの、シュルーダーが各ポジションのタレントを生かす構想はシーズン序盤から全く機能しませんでした。ドマンタス・サボニスとキーガン・マレーの長期欠場というアクシデントはありましたが、ガードを4人並べるラインナップを多用し、ボールを持ちたい選手だらけで連携に欠け、チームとして全く機能しませんでした。

ただし、チーム低迷の中でプレータイムを得たルーキーの活躍も目立っています。特にチームの絶対的な存在であったサボニスが離脱した上、ガード過多のチームでインサイドの負荷が大きいセンターのポジションでは、マクシム・レノーとディラン・カードウェルの2人が奮闘しており、キングスで最も熱いプレーが期待できるポジションになりました。

レノーはさほどの身体能力やフィジカルは持たないものの、216cmのサイズに似合わぬ柔らかいフィニッシュが特徴で、フックやフローターでショートレンジを堅実に押し込んでくれます。サボニスのような展開力はありませんが、タイミングの良い合わせの動きと献身性は見劣りせず、サボニスが復帰してもスターターとして起用されています。

開幕当初はNBAのフィジカルコンタクトに悩まされたものの、次第にアジャストしていくとリバウンドも改善し、現地2月9日のペリカンズ戦では21得点19リバウンドの大活躍でした。大学時代は平均20.2得点、10.6リバウンドを記録するスター選手で、3ポイントシュートも打っていただけに、さらに役割を増やすことも期待できます。

一方のカードウェルは大学では5.0得点、5.1リバウンドと標準的な選手でしたが、NBAではボールに対する強い執着心とフィジカルの強さを発揮し、平均21分のプレータイムながら7.7リバウンドと、リーグトップクラスの強さを見せています。1.6ブロックとリムプロテクターとしても活躍しており、カードウェルがコートに出てくるとチームのディフェンスは急激に改善します。

何より敗戦続きでチーム全体が集中力を欠く状況でもカードウェルは一切手を抜かず、リバウンドやルーズボールに食らい付くガッツ満点のプレーを続けます。さらにシュートを決めればセレブレーションを要求するジェスチャーでファンを沸かせる明るいキャラクターの持ち主でもあります。低迷が続き、再建の道のりも険しいであろう今のキングスにとって、この個性を持つカードウェルは救世主にも見えてくるほどです。

すでに再建へと目を向けているキングスですが、トレードデッドラインではザック・ラビーンやデマー・デローザンのトレードを成立させられず、サボニスで指名権を求めるトレードもまとめられませんでした。キングスにとっては多くのことが上手くいかない今シーズンですが、レノーとカードウェルが全力プレーでファンを楽しませてくれることに変わりはありません。