米国株式市場=S&Pほぼ横ばい、堅調な雇用統計受け利下げ観測後退

米ニューヨーク証券取引所(NYSE)前で2025年4月撮影。REUTERS/Brendan McDermid

[11日 ロイター] – 米国株式市場はナスダック総合(.IXIC), opens new tabとダウ工業株30種(.DJI), opens new tabが小幅に下落し、S&P総合500種(.SPX), opens new tabはほぼ横ばいで取引を終えた。雇用統計が予想を上回ったことを受けて景気懸念が和らげた一方で、連邦準備理事会(FRB)の利下げペースが減速する可能性があるとの見方が高まった。労働省が11日発表した1月の雇用統計によると、非農業部門雇用者数は前月から13万人増加。市場予想の7万人増を大きく上回り、13カ月ぶりの大幅増となった。失業率は4.3%と、前月の4.4%から改善した。

これを受けて主要株価3指数は堅調なスタートを切った。S&P500とナスダックは一時、1週間余りぶりの高値を付けた。

しかし、利下げ観測が後退したことで押し戻された。CMEのフェドウオッチツールによると、6月に少なくとも25ベーシスポイント(bp)の利下げが行われるとの見方は維持されているものの、同月に政策金利が据え置かれる確率は24.8%から41%に上昇した。

ニューヨーク・ライフ・インベストメンツのグローバル市場ストラテジスト、ジュリア・ハーマン氏は、投資家が利下げ予想の変化を「かなりうまく」消化したと指摘。堅調な雇用統計を経済にとっての好材料と解釈したためだと説明した。

今後は13日に発表される1月の消費者物価指数(CPI)が焦点となる。

ダウ構成銘柄ではIBM(IBM.N), opens new tabの下落率が最大だった。一方、最も上昇したのはキャタピラー(CAT.N), opens new tabで、アーガス・リサーチが目標株価を625ドルから820ドルに大幅に引き上げたことを受け、同社株は4.4%上昇した。S&Pの主要11業種では8業種が上昇。エネルギー(.SPNY), opens new tabが2.6%高、主要消費財(.SPLRCS), opens new tabが1.4%高と上げを主導した。金融サービス(.SPSY), opens new tabと通信サービス(.SPLRCL), opens new tabはともに1%超下落した。テクノロジー株はまちまち。半導体株が大きく上昇した一方、人工知能(AI)による混乱への懸念を背景にした先週の急落から持ち直してきていたソフトウエア株は4営業日ぶりに下落した。フィラデルフィア半導体指数(.SOX), opens new tabは2.3%高、S&Pソフトウエア指数(.SPLRCIS), opens new tabは2.6%安。マイクロソフト(MSFT.O), opens new tabは2.2%下落し、S&Pの最大の足かせとなった。アルファベット(GOOGL.O), opens new tabも2.4%下落し、通信サービス指数の重しとなった。資産運用新興企業アルトゥルイストがAIを用いた税務戦略機能を導入したことを受け、10日に下落していた証券株は11日も売られた。チャールズ・シュワブ(SCHW.N), opens new tabとアメリプライズ・ファイナンシャル(AMP.N), opens new tabは3%超下落。LPLファイナンシャル(LPLA.O), opens new tabは6%下落した。金利に敏感なS&P銀行指数(.SPXBK), opens new tabは2.6%安となった。第4・四半期の売上高が市場予想を下回った ネット証券のロビンフッド・マーケッツ(HOOD.O), opens new tabは8.9%急落し、金融サービス指数の下げを主導した。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.13対1の比率で上回った。ナスダックでは1.61対1で値下がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は208億6000万株。直近20営業日の平均は207億9000万株。

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