ECB、EU首脳に危機耐性強化に向けた重要改革項目を提示

ECBのラガルド総裁。独フランクフルトで2025年12月撮影。 REUTERS/Heiko Becker/File Photo

[フランクフルト 11日 ロイター] – 欧州中央銀行(ECB)は11日、欧州連合(EU)の危機状況における耐性を強化するために求められる重要改革項目を提示し、ラガルド総裁がEU首脳に対してすぐ行動を起こすよう呼びかけた。関係者がロイターに明かした。

先週ラガルド氏は「必要な改革のチェックリスト」をEU首脳に送付すると表明し、ECBが文書化。今週開催するEU首脳会議で早速対応に乗り出すことを期待しているもようだ。

関係者によるとラガルド氏は、投資や貯蓄面での統合やデジタルユーロ実現、単一市場の深化、イノベーション促進、EUの中核的組織の枠組み強化などを早急に取り組むべき課題として挙げた。

ECBは「協調的かつ断固たる集団的行動により、欧州はより高い成長可能性を解き放つとともに耐性を強化し、政策の自律性と繁栄を確固たるものにできる。これには生産性の向上、投資の動員、そして強じん化が必要だ」と説明した。

ただ提示された中には、EU加盟国内で意見が分かれそうな共同債発行構想も含まれている。

ECBは、流動性が高いユーロ圏全体の安全資産基準を創設し、質の高い担保の供給を強化すべきだと述べた。

共同債発行の推進はECBが一貫して主張し続けているが、特にドイツを含む一部加盟国は、危機時以外での債務の共同負担に反対する立場から、こうした要請に抵抗してきた。

関係者の話では、そのほかにECBは、銀行破綻処理時の共同預金保険制度と欧州流動性枠組みの構築といった長年求めてきた方針を改めて表明。さらに特に貯蓄・投資口座を通じた資本市場への個人参加促進の必要性、とりわけ年金資金調達に焦点を当てるべきだと強調した。

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