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2026年2月9日
告知日:2026年2月9日
統率者戦
《》 禁止解除
《》 禁止解除(相棒としての使用は禁止継続)
発効日:2026年2月9日
制限カード、禁止カードのフォーマット別一覧はこちら。
やあみんな! 「統率者戦フォーマット委員会」代表のガヴィン・ヴァーヘイ/Gavin Verheyだ。
昨年の4月に、統率者戦フォーマット委員会は統率者戦の禁止制限カード・リストに初めて手を入れた。そのときに「今年はもう変更を差し控え、来年から議論を再開する」と言ったね。
さあその「来年」がやってきたぞ。
本日はもう1つ記事が上がり、そちらでは私たちが見てきたフォーマットの現状と今年の展望、ハイブリッド・マナの扱い、ゲーム・チェンジャーについてなど多くのことを語っている。統率者戦全体のことをもっと知りたい方は、絶対に読んでほしい(リンク先は英語。日本語翻訳版は後日掲載予定です)。こちらでは本日付で発効される禁止制限改訂に焦点を絞り、禁止解除されるカードとその理由、その他検討されたカードについて詳しく話していこう。
今回の更新の結論を得るにあたり、統率者戦フォーマット委員会とウィザーズの統率者戦デザイン・グループは禁止カード・リストの検討と禁止解除候補の投票を行った。加えて、昨年に開催した「Commander Summit」での対面での意見交換は、本日の更新内容が芽吹く土台となる素晴らしい取り組みであったことを強調しておきたい。
それでは、今回の禁止解除措置を見ていこう。
禁止解除:《》

《》
《》は、強力なカードとなるポテンシャルを秘めている。クリーチャーをコントロールしていないプレイヤーのゲームをいきなり終わらせることができるし、盤面を整えておけば一気に3人全員を倒すこともできるだろう。
私たちは昨年、このカードについて多くの議論を重ね、はじめは禁止カード・リストに残すことにした。ポテンシャルの高さと右隣のプレイヤーへの不均衡な影響が懸念され、禁止解除を見送ることにしたのだ。
しかしながら、ゲームを終わらせる力がある点と《》を使うプレイヤーの右隣に座ることが大きな不利益になる点が懸念されることは重視しつつも、ゲームを大きく歪めたり終わらせたりする高コスト呪文の禁止解除にはすでに成功例がある。《》(統率者戦フォーマット委員会発足以前)や《》、《》がその例だ。これらはいずれも、問題ないことが明らかになっている。《》はそれらより強く、準備もしやすく、不満の残るゲームの結末を迎えることになるかもしれない。それでも十分な準備が必要で、対抗手段も豊富にあるため、自動的に採用されるような1枚では決してないだろう。状況に左右される8マナのソーサリーは、引いて弱い場面がたくさんあるはずだ。
リスクがあることは承知しているけれど、《》は大盛り上がりの瞬間を演出できるカードでもある。《》が解決されてゲームがひっくり返る瞬間は、多くの場合思い出に残るものだと私個人としてはそう思っているよ。あまり頻繁に起こることじゃなければ、非常に印象深い体験になるだろう。
過去に禁止解除されたカードと同様に、《》もただちにゲームチェンジャー・リストへ加えられる。間違いなくゲーム変える1枚だから、そこがふさわしいだろう。
禁止解除:《》

《》
《》の禁止は、他のカードと違い奇妙な話だった。このカードを統率者戦でただちに禁止する必要性や当時の「統率者戦ルール委員会」との話し合いの必要性ついての議論が初めて行われた日に、私もその場にいたよ。
《》自体は、統率者戦のゲームにおいて強すぎるカードでは決してない。問題は、このカードを「相棒」として使用できてしまうと今後間違いなく青赤が固有色のデッキすべてがこのカードを相棒にすることだ。そうすることに一切のデメリットがないのだから。青赤のデッキが常にあらゆる統率者戦のゲームでカードを多く扱えるのは私たちの求めるところではなく(その色の組み合わせに助けが必要なわけでもないのに!)、《》を使わないプレイヤーがそのカードを「使わなきゃいけない」と言われる状況も好ましくない。それほどのレベルで広く採用されるカードが追加されるのは、決して望ましいことじゃないんだ。
しかしながら、《》には魅力もたくさんある。呪文をコピーするのは楽しいし、カワウソなのもかわいい! このカードが公開されて以来、統率者戦で使いたいというプレイヤーの声は届き続けており、『ブルームバロウ』以降はさらに高まるばかりだった。
私たちは多くの議論を重ねたすえに、このカワウソを解放することにした。そのために私たちは、新たな用語を作成することにした。「相棒としての使用禁止」だ。定義は読んで字のごとく。《》は「相棒」としての使用はできないが、デッキに採用したり統率者として使用したりできる。
新しい禁止リストの作成には最新の注意を払わなければならない。「相棒としての使用禁止」リストの危険性についてはこれまで多くの議論を重ねてきた。情報を追わなければならないリストがもう1つ増えることで複雑さが増すなど、さまざまな理由が考えられるだろう。しかしそれでも、今の私たちは《》のためにリストを増やすことをおおむね問題ないと考えている。それには大きな理由が2つある。
1つは、誰かが《》を「相棒」にしようとしても、それを正すのはこの上なく簡単であること。「実はそれはできないんだ」と声をかけて、デッキをちょっと変更してもらうだけでいい。統率者としての使用禁止の場合はそのデッキそのものが使えなくなるけれど、それとは違うんだ。もう1つは、「伝説」のように大きく広がった用語と異なり「相棒」メカニズムをこれ以上掘り下げる計画は一切なく、現存する他の相棒能力持ちはどれも問題がないこと。つまり変動するリストをもう1つ監視する必要はないんだ。「相棒としての使用禁止」リストにはおそらく、《》の名前だけが永遠に掲載され続けるだろう。そして繰り返しになるけれど、もし君が《》を相棒にしてしまっても、他のプレイヤーがそれはできないと指摘してくれるだろう。うまくいかないケースはほとんどない。
どうか今回の措置を、将来的に「統率者としての使用禁止」リストが導入される可能性が高いという意味に捉えないでほしい。これは、みんなが待ち望んでいたカワウソを解禁するための特別な措置だ。
特別な措置といえばもう1つ、《》については、禁止カード・リストからゲームチェンジャー・リストへ移すという通常の手順を踏まないつもりだ。《》は「相棒」として使用する場合の強さのみを理由に禁止されたカードであり、今回の禁止解除にその理由は適用されない。このカードをゲームチェンジャーとして制限する理由はない。
こうしてついに、《》が解禁された。みんなぜひこのカードを楽しんでくれ!
さて、今回の更新にあたっては、他にも重点的に議論したカードが3枚ある。今回は禁止解除に至らなかったものの、将来的に禁止解除するべきかどうかぜひ君たちの意見を聞かせてほしい。
《》

《》
《》は、繰り返し明滅させる手段(例えば《》など)を駆使して対戦相手全員のマナ基盤をめちゃくちゃにできた時代に禁止された。
それから統率者戦も長い道のりを歩んできており、そういう盤面になることがぐっと少なくなっている。土地否定は手放しに楽しめるものじゃないけれど、トライオームや各種2色土地が持て囃され、強化を続けているマナベースに釘を刺すときが来ているのかもしれない。
さらに、ブラケット・システムによって土地否定には適切なガイドラインが設定されたため、《》は興味深い立ち位置にいる。ゲームチェンジャーに入ればブラケット2以下で姿を見せることはなく、毎ゲーム《》を繰り返し明滅するようなゲーム・プランを持つ土地否定戦略は、ブラケット3でも歓迎されないだろう。以上の理由から、私たちはこのカードの禁止解除を検討した。
しかしながら、そうは言ってもこのカードが決して面白いものではないのは確かだ。多くのプレイヤーがブラケット・システムを利用している一方で、利用していないプレイヤーも多くいるため、結果的にこのカードは多くのテーブルで姿を現し、フラストレーションを起こす原因になるのだ。強力な土地破壊は、おそらく統率者戦の中でも特に嫌われる効果だろう。さらに《》は無色のアーティファクトであるため、マナを伸ばせればどんなデッキにも採用できるのだ。もし道を誤れば戻れないところまで間違った方へ進んでしまうため、私たちは今回の更新では手をつけないことにした。でもこれについては、ぜひ君の意見を聞かせてくれ!
《》

《》
《》は、高コストながらド派手な効果を持つエキサイティングな天使だ。適切なデッキに入れて適切なテーブルでプレイすれば、その効果はちょっとした刺激を楽しめるまったく問題のないものになるだろう。封じられた呪文をまた唱えられるようにするため誰かに《》を除去してもらう政治的交渉は、けっこう楽しいと私は思う。このカードを解禁したら良いことがありそうだね。
問題は、この効果がプレイヤーをたやすくゲームから締め出してしまうことだ。単色のプレイヤーは完全にマジックをプレイできなくなるし、2色デッキでも手札の大部分(と統率者!)を使えなくなることがよくあるだろう。
マナ・コストの重さに騙されてはいけない――これはコストを踏み倒して出すカードの筆頭なのだから。それから、《》との2枚コンボで対戦相手が呪文を唱えるのを封じられる点も無視できないだろう!
ではこのカードを解禁する利点は何だろうか? 対戦相手をゲームから締め出せるクリーチャーがいる方が、統率者戦はより楽しいものになるのだろうか? 私たちの多くがこれらの疑問を抱くことになった。
《》は、禁止解除寸前のところまでいった。しかし最終的には、みんなの意見を聞いてからにしようと思い留まったのだった。
《》

《》
他の2枚を安全寄りの解禁候補とするなら、《》は間違いなくそうじゃない。リアニメイト先として一級品のこのカードは、統率者戦のライフ総量が40点であることを活かして一気にドローを進めることができ、多くの場合そのまま勝利をもたらす。このカードは『アヴァシンの帰還』で登場するなりそのパワーレベルを理由に即座に禁止されるに至った。
ゲームを決めるほどのドロー・エンジンをプレイヤーに与えるカードは、とてつもないリスクだ。それでも禁止解除を検討した理由とは何だろうか?
《》は魅力的で、みんなに愛されている。使用可能なあらゆるフォーマットで定着し、楽しまれている。このカードを使うのは、凄まじく楽しいんだ! 実際に、そのあまりの魅力にデッキに採用してしまい、私からこのカードは統率者戦で禁止されているから外さなきゃいけないことを伝えざるを得なかった人が何人もいるよ(みんなすごくがっかりしていた)。
このカードは信じられないほど強力だ。でも本当にブラケット3以上の舞台でも解禁は不可能だろうか? cEDHで新たな可能性を拓くかもしれない。
他の2枚はリスクが大きくない代わりに、禁止解除で得られる利点も少ない。一方で《》の解禁は、あまりに強力で多くプレイされるカードを解き放つことになるだろう。でもこのカードは心から愛される1枚であり、そして統率者戦とはプレイヤーが愛するカードをプレイできるフォーマットであることが大切なのだ。
以上の3枚について、君たちはどう思っただろうか? どうか私たちに教えてくれ! いつものようにソーシャルメディアで伝えてくれてもいいし、マジック:ザ・ギャザリング公式Discord(英語)でもフィードバックを集めているから、どんどん意見を寄せてほしい。
最後になるけれど、《》について触れないわけにはいかないだろう。このカードも検討されているのか気になっている人がいるのは私も把握しているからね。もちろん検討した。そして今回は禁止解除しないことに決めたよ。
将来的にも禁止解除は不可能だと言うつもりはないけれど、昨年に私が言ったことの大部分が今でも当てはまっているため、今回は禁止カード・リストに残ることになる。
現在禁止カード・リストに掲載されているカードについて、私たちの見解が知りたい方は、昨年の禁止制限告知記事を読んでみてくれ。文末の付録として、現在の禁止カードについての見解が要約されている。
禁止なしについて

《》

《》
ここでもう少し時間をいただいて、今回追加の禁止がなかったことについても触れておきたい。
前回の「ブラケット更新」記事にて、私たちは《》と《》を監視しており、みんなにもこれらについてのフィードバックを送ってほしいとお伝えした。
現在のところ、これらのカードを禁止カード・リストへ送るべきだと判断できるだけの材料は集まっていない。《》は競技志向のプレイ・コミュニティでおおむね楽しまれており、最高レベルの舞台以外ではあまり見受けられない。この件は収束に近づいているように見えるけれど、状況が変わる可能性はまだある。
《》は言うまでもなく非常に強力で、特に競技志向の統率者戦で多くのプレイヤーに厄介がられているものの、同時に大ファンも多いカードだ。このカードに手を入れるには、深刻なサインや世論の変化が必要になるだろう。
統率者戦でカードを禁止するハードルは極めて高く、現状が続くなら何かしらの措置が取られることは考えにくいだろう。とはいえ私たちはこれからも《》の観察を続けていくし、君たちからの意見も大歓迎だ。
2026年の統率者戦禁止制限告知について
今回の告知の締めくくりに、今年の展望についていくつかお伝えしたいことがある。
まず、今回の告知が他のフォーマットと同時期に行われたことにみんなも気づいたかもしれないけれど、今後も同じとは限らない。今回はタイミングが重なっただけであり、統率者戦は基本的に独自のスケジュールで進めていく。
次に、昨年と異なり今年は禁止制限リストの更新を1年に1回に制限しない。カードの禁止解除など、何か行動を起こすと決めたらまた告知を行うつもりだ。必ずしもまた告知があるとは限らないし、本当は今日やりたかったことを取っておいたわけでもないけれど、みんなからの意見をもとにまた行動を起こせる選択肢を持っておきたい。どうか本日取り挙げたカード(や他に変更してほしい点)について君の意見を聞かせてくれ!
私たちは引き続きみんなの声に耳を傾けていくつもりだ。君たちが新たに禁止解除されたカードの居場所を見つけて、また意見を寄せてくれたら嬉しい。今度は5月か6月のあたりにまたお話できればと思っているよ。禁止制限以外のことはもう1つの記事で語っているから、そっちもお忘れなく(リンク先は英語。日本語翻訳版は後日掲載予定です)。
統率者戦フォーマット委員会を代表して――ガヴィン・ヴァーヘイ
Alex Heyer
Bandit
Ben Wheeler
Deco
Ittetu
Josh Lee Kwai
Lua Stardust
Olivia Gobert-Hicks
Rachel Weeks
Rebell Lily
Tim Willoughby
Toby Elliott
