左から「平岡珈琲店」の百年珈琲(600円)、揚げドーナツ(280円)

2025年12月28日に幕を閉じた大阪・本町の老舗喫茶店「平岡珈琲店」(大阪市中央区)が、今年1月に再オープンを果たした。現在は間借り営業中という同店。オープンしてからの近況を覗いた。

■ 移転先はビル3階、看板メニューは7種に限定

大正時代から続く「平岡珈琲店」。約100年にわたりオフィス街で愛されてきた老舗だが、2018年の大阪府北部地震の影響で入居しているビルが損傷。そして隣接するビルの建て替え工事のため退去せざるを得なくなり、一度閉店することになっていた。

「平岡珈琲店」が入居するビル「平岡珈琲店」が現在入居するビル

前オーナーが今後の店の存続を考えている際に「伝統を守りつつ、進化を続けていきたい」と、4年前に同店に入ったスタッフ(兼現在の四代目店主)のたむさんに店を任せることを決意。スタッフ時代から精力的に新メニュー考案などをしてきたたむさんは、閉店後も「常連さんのためにも早くオープンを」と考え、元々前オーナーと古くから付き合いのあった「カフェ周」で、1月19日より間借り営業をすることになったのだ。

「平岡珈琲店」四代目店主・たむさん「平岡珈琲店」四代目店主・たむさん

場所はビルの3階(1階には「青空blue」などの飲食店が入居)。まるで隠れ家のような階段と通路を進むと、現在の「平岡珈琲店」に辿り着く。席は27席、店内の広さも前店の倍以上でゆったりした空間になっており、現在は昔から通っている常連客をはじめ、新規のお客さんも訪れているという。

「カフェ周」で間借り中の「平岡珈琲店」現在の内観「カフェ周」で間借り中の「平岡珈琲店」現在の内観

また間借り営業中のため、現在は店で提供するメニュー数を限定。看板の百年珈琲(600円)と揚げドーナツ(280円)、持ち帰り商品を含む全7種をスタンバイする。また揚げドーナツに関しては「手作り感のあるあたたかみは残しつつ、さらにふわっとサクッとさせたい」という思いから、元々のレシピに少し牛乳を加えるなど、たむさんエッセンスが入っているのも魅力だ。

左から「平岡珈琲店」の百年珈琲(600円)、揚げドーナツ(280円)左から「平岡珈琲店」の百年珈琲(600円)、揚げドーナツ(280円)

椅子やテーブルなど以前の店の調度品は倉庫にまとめて保管中。振り子時計やパン、カップなどは現在も「平岡珈琲店」のものを使用しているとか。たむさんは「実店舗をオープンする際は、新たなメニューもたくさん作りたい。縁や繋がりのある場所でできたら」と今後の構想についても話してくれた。

間借り営業中の「平岡珈琲店」で購入できる商品たち。焼きドーナツ(300円)など間借り営業中の「平岡珈琲店」で購入できる商品たち。焼きドーナツ(300円)など

「平岡珈琲店」(大阪市中央区平野町4-5-8 井上ビル3階)は「カフェ周」で間借り営業中。営業は10時〜18時(17時L.O.)まで。金・土曜休。ほか詳細は公式サイトにて。

取材・文・写真/Lmaga.jp編集室