次の4月で熊本地震の発生から10年です。

ロアッソは2月8日の開幕に向け、着々と準備を進めていました。ひと際大きな声で盛り上げるのが、ゴールキーパーの佐藤優也選手(39)です。

【写真を見る】熊本地震から10年。伝説の復帰戦で守護神・佐藤優也が見た、ロアッソ熊本 “不屈の精神”

ベテランの守護神が、今シーズンへの思いを語りました。

ロアッソ熊本GK 佐藤優也選手「この熊本にロアッソがある意味、そういう強さをしっかりと継承していかなければと思う」

佐藤選手は10年前、熊本地震後のロアッソの『特別な試合』で、対戦相手の千葉のキーパーとして出場していました。

■地震で選手が被災「ほんと心が痛い」

2016年4月、熊本地震が発生しました。

当時のロアッソを引っ張っていたのは、熊本出身・元日本代表の巻誠一郎さんです。

巻 誠一郎さん「(倒壊した家屋を前に…)ほんと心が痛い」

地震直後、ロアッソには被災した選手もいて、リーグを戦える状況ではありませんでした。

益城町出身の選手だった森川泰臣さんも実家が被災し、車中泊をしていました。

益城町出身 森川泰臣選手(当時)「できるだけ早く普通の生活に戻りたい。まだまだ先だと思うんですけど」

仲間の、そして熊本の苦しい状況に、巻さんは。

巻 誠一郎さん「サッカーできる環境じゃない選手もいます。みんな熊本に残って熊本のために何かをしたいと思っている」

そこでクラブが選んだのは、試合に向けたトレーニングではなく、「支援活動」でした。

■避難所 延べ300か所を訪問

巻 誠一郎さん「健康には気を付けてください。頑張ってください無理せんごつ(無理しないように)」

巻さんは支援物資を持って、延べ300か所の避難所を訪れました。

さらに、避難生活でストレスを抱える子ども達を集めて、ボールを蹴りました。

巻さん「今日はどうですか、楽しいですか?」
子ども「はい、サッカー楽しい」

そして地震から1か月後の2016年5月15日、ロアッソはリーグ戦に復帰することが決まりました。

巻さん「僕らがやれることは全力で。選手で、チームで団結してやりたい」