オーストラリア・ブリスベンのダウニーパークで行われた2026年ソフトボールオーストラリアカップの決勝で、世界ランキング1位の日本が同11位のオーストラリアを4―1で下し、無敗のまま優勝を果たした。

3日間にわたって開催された本大会は世界中に向けてライブ配信された。オーストラリア国内では同国最大のスポーツ配信サービスであるKayo Sports が放送し、さらに、WBSCのOTTチャンネル「GameTime」はオーストラリアを除く地域でYouTube を通じて大会を配信した。大会にはニュージーランド(世界23位)も参加し、国際試合は計13試合が行われた。

日本は、2024年WBSC女子ソフトボールワールドカップファイナルでオーストラリアに3―0で勝利して以来の対戦となったが、今大会でもブリスベンで完全制覇を成し遂げ、総当たり戦8試合と決勝を含む全9試合に勝利した。 一方のオーストラリアはニュージーランドとの4試合すべてに勝って決勝に進出し、世界王者である日本との優勝争いに臨んだ。

決勝戦では日本が序盤から主導権を握った。初回表、大川茉由の適時二塁打と山内早織の2ラン本塁打で先制するとそのまま流れを譲らなかった。

オーストラリアは3回表にタミーカ・ホワイトフィールドの内野安打で唯一得点に成功したが、日本が4回裏、藤森捺未が適時打で工藤環奈を本塁に還し今大会最後の得点となる追加点を挙げた。

日本は坂本実桜が先発し、3回を投げて2被安打、1失点。続いて登板した五輪金メダリストの後藤希友は4回を無失点に抑え、2被安打、3奪三振の好投を見せた。

敗戦投手はオーストラリアのケンドラ・ラム。
 

山内早織は、2026年ソフトボールオーストラリアカップの最優秀選手(MVP)に選ばれ、打率.316、3本塁打、9得点、12打点を記録した。

このオーストラリアの夏、ブリスベンはソフトボールファンにとって注目の開催地となった。チャイニーズタイペイおよびアメリカとの2つのシリーズ、ニュージーランドU18女子代表チームの来豪、そして今回のソフトボール・オーストラリアカップが開催され、2027年にレッドクリフで行われるWBSC女子ソフトボールワールドカップファイナルを前に、多くの国際大会が行われた。

成功を収めてきたオーストラリア・パシフィック・カップを発展させる形で誕生したこの新たなフォーマットのソフトボールオーストラリアカップは、ハイレベルな国際大会の伝統を継承しつつ、2027年WBSC女子ソフトボールワールドカップファイナルやLA28オリンピック、さらにその先へとつながる明確な道筋を示す大会となった。本大会は、WBSC女子ソフトボールワールドカップ2026/2027サイクルに向けた準備の一環として、日本が2020年以来初めてオーストラリアの地で戦った大会でもあった。

1月28日(水)には、ソフトボール・オーストラリアカップの関連イベントとして、ダウニーパークでジュニアソフトボール・クリニックが開催され、82名のジュニア選手が参加した。オージー・スピリット、日本代表、ニュージーランド・ホワイトソックスの選手たちが指導にあたり、捕球、打撃、守備の各ドリルが行われた。

ソフトボール・オーストラリア殿堂に、オリンピアン3名が選出

ソフトボール・オーストラリアは、ステイシー・ポーター、ジャスティン・スメサースト、チェルシー・フォーキンの3名をソフトボール・オーストラリア殿堂に迎え入れた。卓越した実績、リーダーシップ、そして競技への長年にわたる貢献に彩られたキャリアが評価された。

表彰式は、クイーンズランド州ブリスベンで行われた2026年ソフトボール・オーストラリアカップ(トライシリーズ)の期間中、日曜日に開催された日本対オーストラリアの決勝を前に実施され、競技界を代表する3人を称えるにふさわしい舞台となった。

ステイシー・ポーター

ステイシーのオージー・スピリットでのキャリアはまさに際立ったものだった。2002年から2021年までの約20年にわたり、彼女はオーストラリア代表として世界記録となる通算446試合に出場した。この数字は、才能だけでなく、強靱さ、規律、そして卓越性への揺るぎない姿勢を物語っている。

国際舞台の頂点において、ステイシーはWBSC執行委員会のソフトボール部門アスリート代表も務め、オリンピックには3度出場した。2004年アテネ大会では銀メダル獲得に貢献し、2008年北京大会では銅メダルを獲得、さらに東京2020大会にも出場し世代を超えて第一線で活躍し続けた長年の実力を示している。

また、2006年、2010年、2012年、2014年、2016年、2018年の6度にわたってワールドカップに出場しており、世界最高峰の舞台で安定した成績を残し続けた点も、他競技を含めても極めて稀有な実績と言える。

ジャスティン・スメサースト

ジャスティンのオージー・スピリットでの歩みは、2005年から2021年までの16年間に及び、競技とオーストラリアのソフトボール界に対する献身を示す特筆すべきキャリアだった。在籍期間中、彼女は国際試合115試合に出場し、代表プログラムの複数世代にわたって、常に最高レベルで戦い続けた。

また、2008年北京オリンピックではオーストラリア代表として銅メダル獲得に大きく貢献し、2010年、2012年、2016年、2018年の4度にわたってワールドカップにも出場した。

チェルシー・フォーキン

チェルシーは2007年から2021年までオーストラリア代表としてプレーし、14年にわたるトップレベルでのキャリアの中で、国際試合通算179試合に出場。東京2020オリンピック出場のほか、2010年、2012年、2014年、2016年、2018年の5度にわたってワールドカップでオーストラリア代表として戦い、複数のサイクルにわたり世界の舞台で安定した貢献を続けた。

また、チェルシーの競技人生は野球から始まった点でも特筆される。すでに国際舞台で実績を持つ野球選手だった彼女はソフトボールへの転向も極めてスムーズかつ歴史的なものとなり、リー・ゴッドフリーと並んで、野球とソフトボールの両競技でオープンカテゴリーの国際代表として国を代表したオーストラリアでわずか2人の選手の一人となった。この稀有な実績は、彼女の卓越した技術と高い競技理解力を物語っている。