U-23日本代表は「2歳年下世代」で臨んだU-23アジアカップで連覇を果たした。ロサンゼルス五輪だけでなく2026年と4年後のW杯を見据えた際に目立った選手は誰だったか。各選手のコメントと、日本通ブラジル記者の視点とともに振り返る。〈NumberWebレポート/全3回〉

 U-23アジアカップで、U-21世代で臨んだ日本代表は圧倒的な強さで優勝した。日本の選手育成がアジアでは突出した成果を上げているのは間違いない。しかし、欧州、南米の強豪国の選手育成と比べたらどうなのか。チアゴ・ボンテンポ記者と意見を交わした。

この2つは、日本全世代の共通課題だ

――日本のフットボール全体の課題として、あなたは以前から強力なストライカーが少ないこと、優秀な選手は多いが世界トップクラスの選手がなかなか出てこないことを指摘しています。

「この2つは、日本のあらゆる年代に共通する課題だと思う。これには、日本の指導者たちにも少なからぬ責任があるんじゃないかな」

ADVERTISEMENT

――どういうことでしょうか?

「欧州強豪クラブの監督を歴任し、昨年10月からJリーグのグローバルフットボールアドバイザーを務めるロジャー・シュミットが、『自分がJリーグのクラブの監督であれば、若手選手にもっと多くのプレー機会を与える』という意味のことを語り、Jリーグの監督の多くが若手の起用に慎重であることを指摘していた(DAZNの『内田篤人のFOOTBALL TIME』より)。日本でも欧州、南米のように監督が若手にもっと多くの出場機会を与えたら、とてつもない選手が出てくる可能性が高まると思う」

佐藤とヤマル、エステヴァンの成績を比較すると

――今回のU-23アジアカップでMVPに選ばれた佐藤龍之介は、19歳です。日本のみならずアジアでもこの年代のトップクラスの逸材であるのは間違いない。ただ、彼は2023年3月、当時のスペイン人監督アルベルの下で16歳5カ月でFC東京からデビューしたものの、その後は出場機会に恵まれなかった。昨年、ファジアーノ岡山へ貸し出され、28試合に出場して6得点2アシストと活躍した。

「佐藤は岡山へ行ったから成長した、と考える人が多いようだね。でも、去年、岡山でできたことがFC東京に留まっていたらできなかった、と考える理由はあるのだろうか。仮に2023年以降、FC東京で継続して試合に出ていたら、今頃はもっと成長していて、A代表の常連になっていたかもしれない」

【次ページ】 クルピが語った「香川真司育成論」が興味深かった