
写真はトランプ米大統領。1月29日、ワシントンで撮影。REUTERS/Kevin Lamarque
[29日 ロイター] – トランプ米大統領は29日、カナダが米ビジネスジェットメーカー、ガルフストリームの航空機を認証するまで、加ボンバルディア(BBDb.TO), opens new tabのビジネスジェット「グローバル・エクスプレス」の米国での認証を取り消すと表明した。また、カナダ製の全ての航空機に対し50%の輸入関税を課すと警告した。
「カナダはこの認証プロセスを通じ、カナダ国内でガルフストリーム製品の販売を事実上禁じている」と自身の交流サイト(SNS)に投稿。「この状況が直ちに是正されない場合、カナダから米国に販売される全航空機に50%の関税を課す」とした。
また、ガルフストリーム機が認証されるまで「ボンバルディアのグローバル・エクスプレスとカナダ製の全ての航空機の認証を取り消す」とも述べた。
トランプ氏は、カナダがガルフストリームの500、600、700、800型ジェット機の認証を拒否していると主張。米連邦航空局(FAA)と欧州航空安全局は昨年4月、ガルフストリーム800を認証していた。カナダ運輸省からコメントは得られていない。
FAAは安全上の理由で航空機の認証を取り消すことができるが、経済的理由で取り消す権限はないとみられる。FAAはコメントを控えた。
カナダのカーニー首相は先週、ルールに基づく国際秩序が終わったことを受け入れるよう各国に促した。米国の通商政策を念頭に置いた発言で、両国の緊張が高まっている。
トランプ氏の警告が実行に移されれば、カナダ製航空機を地方路線に多用するアメリカン航空グループ(AAL.O), opens new tabやデルタ航空(DAL.N), opens new tabなど米大手航空各社に甚大な影響が及ぶ。航空業界からは、経済的理由で機体の認証が取り消されれば、航空システム全体がリスクにさらされるとの懸念が出ている。
航空データ会社シリウムによると、米国に登録され運航中のグローバル・エクスプレス機は150機で、115の事業者が利用している。米国に登録されているカナダ製航空機は計5425機に達する。
ボンバルディアは声明で「米大統領のSNS投稿を認識しており、カナダ政府と連絡を取っている。航空交通や利用者への重大な影響を避けるため、速やかな解決を望む」とした。
同社は米国内に複数の整備拠点を持ち、防衛事業を拡大するカンザス州ウィチタにも施設を構える。世界最大のビジネスジェット市場である米国には、同社の従業員約3000人が勤務している。
カナダではエアバス(AIR.PA), opens new tabのA220ジェット機なども製造されているが、ボンバルディア以外でどの航空機が関税引き上げの対象になるかは明らかになっていない。
航空機追跡サイトのフライトレーダー24によると、30日0100GMT(日本時間午前10時)時点で、米国内の空港を発着するカナダ製航空機は400機以上あった。
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