2024年11月、鹿児島市で車を運転中4人をはね、1人を死亡させたとして過失運転致死傷の罪に問われている女(85)の裁判です。15日の判決で鹿児島地裁は禁錮3年、執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。

 判決を受けたのは鹿児島市の無職、吉﨑順子被告(85)です。

 判決によりますと吉﨑被告は2024年11月、鹿児島市下荒田で普通乗用車を運転し交差点を右折する際、ブレーキとアクセルを踏み間違えて暴走。横断歩道やその先の歩道にいた男女4人をはね1人を死亡させ3人にケガをさせました。

 裁判では吉﨑被告は起訴内容を認め75歳以降、この事件までに人身事故と物損事故を計5回起こしていたことが明らかになりました。

 検察側は「結果は極めて重大で、被害者や遺族が厳重な処罰を望んでいる」などとして、禁錮3年6か月の実刑判決を求めていました。

 一方、弁護側は「事故の2週間前に受けた高齢者講習では問題なかった」などとして執行猶予付きの判決を求めていました。

 15日の判決で鹿児島地裁の小泉満理子裁判長は「死亡した被害者の苦痛や無念は言い尽くせず、被害結果が極めて重大であることは明らか」と指摘。

 その上で「5件の事故のうち人身事故は約8年前の出来事で、その間ほぼ毎日運転していたことを踏まえると事故を高頻度に起こしていたとまではいい難い。また、2週間前に運転免許を更新し、適正検査で異常が認められなかったことを踏まえれば安全かつ正確な運転に適合しない状態であったともいえない」などとして禁錮3年、執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。