(CNN) ベネズエラは、野党政治家を含む多くの著名な受刑者の釈放を開始した。マドゥロ大統領を拉致した米国による作戦から1週間も経たない中での措置について、政府は「平和を求める」ための行動と説明している。

涙の再会が8日の夜に繰り広げられた。ソーシャルメディアで共有され、CNNスペイン語版が確認した動画には、新たに釈放された被拘束者たちが愛する人たちと抱き合う様子が映っている。

最初に釈放されたのは、元大統領候補のエンリケ・マルケス氏と、実業家で元ベネズエラ国会議員のビアジオ・ピリエリ氏で、首都カラカスの「エル・エリコイデ」と呼ばれる収容施設に収容されていた。

ホルヘ・ロドリゲス国会議長は、釈放は「即時実施」され、ベネズエラ国民と外国人の両方が含まれると述べたが、具体的な人数や誰が釈放されるかは明らかにしなかった。国営テレビ局テレスールで放送されたメッセージの中で、ロドリゲス氏はこの措置は「国民の団結」に貢献するものだと述べた。

ベネズエラの諜報機関と拘留センターの本部であるエル・エリコイデの外観/Matias Delacroix/AP via CNN Newsource
ベネズエラの諜報機関と拘留センターの本部である「エル・エリコイデ」の外観/Matias Delacroix/AP via CNN Newsource

今回の釈放は、米国がベネズエラの長年の独裁指導者マドゥロ氏を驚くべき軍事襲撃で捕らえ、麻薬密売の罪でニューヨークに連行したわずか数日後に実現した。

主要議員との米政権のブリーフィングに詳しい情報筋が今週明かしたところによると、襲撃以来、米国当局はベネズエラに従順な暫定政権を樹立しようと尽力しており、同国に対し政治犯の釈放などを要求していたという。

米国がマドゥロ氏を拘束する数日前、ある米当局者はCNNに対し、ベネズエラ治安部隊がここ数カ月で少なくとも5人の米国人を拘束したと語った。トランプ政権はこの5人が圧力をかけるために拘束されたと考えていると当局者は述べ、容疑は様々だが、麻薬密輸に関与していた可能性もあると付け加えた。

5人のうち、釈放される人物がいるかどうかは不明。

ベネズエラの活動家アルフレド・ロメロ氏は、X(旧ツイッター)への投稿で、自身の人権団体「ペナル・フォーラム」が「個々の釈放を検証する」と述べた。

ロメロ氏はTVVネットワークのインタビューで、ベネズエラ野党指導者フアン・パブロ・グアニパ氏も釈放される予定だと述べた。

グアニパ氏はかつてベネズエラの国会議員を務めた。野党指導者マリア・コリーナ・マチャド氏の側近でもある。

グアニパ氏は2025年5月に拘束された。ベネズエラのカベジョ内相は証拠を示すことなく、同月に予定されていた選挙に対する陰謀が疑われているためだと主張した。

ベネズエラ政治犯解放委員会(CLIPPVE)は、政府に対し、残りの被拘束者の釈放にあたり「迅速な行動と透明性」を求めた。

CLIPPVEは声明で、「これらの釈放の取り扱いには依然として大きな透明性と十分な裁量権が欠如しており、家族や政治犯の不安、苦悩、そして不確実性を増大させている」と述べた。

ベネズエラの野党と外国政府は長らくマドゥロ政権による政治犯の拘束を非難してきたが、政権側は恣意(しい)的な拘留に関する国際報告書を「無責任で偏見に満ち」、「介入主義的」として否定していた。