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信州大学発「インターバル速歩」と呼ばれるウォーキング法がフィットネスシーンの最新トレンドとして、注目を集めているという。体力向上や生活習慣病の予防などに効果があることが科学的に実証されており、「ジャパニーズ・ウォーキング」として、米誌『TIME』など海外の有名メディアにも大きく取り上げられているそうだ。マリ・クレール インターナショナルのオランダ版デジタル記事よりお届け。

「1日1万歩」なんて忘れよう。この日本式のウォーキング法が効果的だ。万歩計の数字よりも、質の方が重要なのである。

「量」から「質」への移行

1日1万歩というマジックナンバーに固執していた時代は、もはや過去のものとなったようだ。スマートフィットネス(効率よく運動すること)の世界では、いまや効率性と科学的根拠が重視されるようになり、最小限の時間で最大限の結果を得ることが求められている。日本の「3-3メソッド」は、日常の習慣に小さな変化を加えることで健康全般に大きなインパクトをもたらすという、このバイオハッキング(自分の体や心に合わせて健康管理すること)のトレンドにぴったりである。

このアプローチは、ウォーキングを単なる受動的な活動から、より長く健康的な生活を送るための積極的な戦略へと変えるものだ。この方法は単に距離をこなすのではなく、意識的に強度を変えることを重視している。これは、無理なく続けられて、なおかつ身体的なコンディションに良い影響を確実に与える習慣へのニーズが高まっているという今の流れと合致している。

日本式「3分ルール」の科学的根拠

このトレンドの基礎は、医学・生物学の世界的な文献データベース『PubMed』に掲載された信州大学大学院医学系研究科/バイオメディカル研究所の研究によって築かれた。増木静江教授が率いる研究者たちは、「インターバル速歩」が身体能力を大幅に改善できることを発見した。3分間の速歩(息が上がる程度)と3分間のゆっくりとした歩行を5セット繰り返した参加者たちは、脚の筋力が13~17%向上した。

さらに、有酸素能力の向上も確認された。これは体が酸素をより効率的に取り込み、活用できるようになったことを意味する。仏健康メディア『Top Santé』のジャーナリストは自身がこの方法を実際に試してみて、その体験を「驚くほど強度が高い」と表現した。つまり、これは受動的なウォーキングではなく、心拍数を適度に刺激する、誰でもできるインターバルトレーニング(「きつい運動」と「楽な運動」を交互に繰り返すトレーニング方法)の一種だ。

「3-3メソッド」を日々の習慣に組み込む方法

その実施方法は、シンプルかつ効果的だ。30分間、3分間単位の区切りで歩く。強度を上げる3分間は、長い文章を話すのが難しく、呼吸が明らかに速くなるほどペースを上げる。その後、3分間、ペースを落として心拍数を下げ、そのサイクルを繰り返す。

忙しい人にとっては、昼休み中に完全なワークアウトを行うことができる理想的な方法だ。最適な結果を得るためには、週に4回このセッションを行うことをおすすめする。その際、良いウォーキングシューズが重要だ。なぜなら、強度を上げる3分間にスピードアップすると、街をぶらぶら歩くよりも足や足首に負担がかかるからだ。

このメソッドを行うのに特別な注意が必要な人

この方法は手軽に取り入れられるものの、注意が必要な場合もある。心臓疾患や関節の問題がある人は、ウォーキングの強度を上げる前に医師に相談するのが望ましい。運動と休息のコントラストは効果的だが、地面や床が硬いところでは弱った膝や腰に負担になる可能性がある。

さらに、身体的な成果は人によって異なる。トレーニングを積んだアスリートと、普段あまり運動しない人では、その進歩の度合いも異なる。自分の体の信号に耳を傾け、必要に応じて徐々に強度を高めていくことが重要だ。この方法は主に、健康的なライフスタイルを補完するものであり、身体的な目標を達成するための単発的な解決策ではない。

精神的なリフレッシュ効果も

身体的なメリットに加えて、「3-3メソッド」は、現代の都会的なライフスタイルにぴったりな精神的リフレッシュ効果もある。あらかじめ区切られた時間単位に意識を集中させることで、日々のストレスを一時的に忘れさせてくれるような、一種の瞑想(めいそう)状態が生まれる。何時間もジムで汗を流すことなく体調を維持できる、無料のシンプルな方法だ。

結局のところ、自分や自分の体に合ったリズムを見つけることが大切だということだ。ただ長く歩くだけでなく、より賢く歩くことで、心臓や筋肉、気分を効果的に高めることができる。毎日の屋外で過ごす時間を、セルフケアの習慣の重要な一部へと昇華させる理想的な方法だ。

translation & adaptation: Akiko Eguchi

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