スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんが12月23日、ハンガーストライキを行っているパレスチナ支援の活動家を支持するプラカードを掲げたとして、イギリス・ロンドンで現地警察に逮捕された。複数の海外メディアが報じている。トゥーンベリさんはその後、釈放された。
Sky Newsによると、トゥーンベリさんは、ハンガーストライキを続ける抗議団体「パレスチナ・アクション」のメンバーたちを支持するため、ロンドンでの抗議行動に参加していた。ロンドン中心部にある保険会社「アスペン・インシュアランス」のオフィス前で、「私はパレスチナ・アクションの収監者たちを支持する。ジェノサイドに反対する」と書かれたプラカードを掲げたとして、イギリスのテロ対策法に基づき逮捕された。
「パレスチナ・アクション」は2025年、イギリス政府によって「テロ組織」に指定された。「パレスチナ・アクション」に所属したり、支援・支持を表明したりすることは犯罪となる。AP通信によると、同団体への禁止措置以降、イギリス全土で2000人以上が「パレスチナアクションを支持する」と書かれたプラカードを掲げたとして逮捕され、130人以上がテロ対策法違反で起訴されている。
12月23日のパレスチナ支持行動では、トゥーンベリさんのほか、男女2人が器物損壊の疑いで逮捕された。
抗議団体「Prisoners For Palestine」は、「アスペン・インシュアランス」がイスラエルの軍需企業「エルビット・システムズ」を支援しているため標的にしたと主張している。
勾留中にハンガーストライキを実施しているパレスチナ・アクションのメンバーたちは、イスラエルに武器を供給する兵器工場をイギリスが受け入れている現状を終わらせること、「パレスチナ・アクション」の指定解除、被収容者に対する不当な扱いの停止と即時の保釈を求めている。
BBCによると、11月2日にハンガーストライキが始まって以来、計7人の収監者が病院に搬送された。
国際人権NGO「アムネスティ・インターナショナル」の法務顧問、サイモン・クラウザーさんは、トゥーンベリさんの逮捕について「不当であり、深く憂慮すべきこと」だと非難。「これは、表現の自由や集会の自由という権利を行使する人々を標的に、イギリスの広範なテロ対策法が用いられているという、またしても衝撃的な事例です」と指摘した。
「ハンガーストライキを行っているパレスチナ・アクションの活動家たちが、深刻な健康状態の悪化で入院したとの報告に、背筋が凍る思いがします。政府は彼らの代表者と面会に応じるべきであり、同時に検察当局は、この過度に長期化している公判前勾留を終わらせるための措置を講じなければなりません」(クラウザーさん)
イスラエル企業のエルビット・システムズは、日本の防衛省が導入を計画している小型攻撃用ドローンの候補機の製造元だ。
防衛省が実証試験を終えたエルビット社の自爆型ドローン「SkyStriker」は、パレスチナ自治区ガザの避難民テントへの攻撃で使用され、子どもを含む多数のパレスチナ人を殺害した武器であることが報じられている。
またエルビット社は、パレスチナの人権状況に関する国連特別報告者の調査報告書で、ジェノサイドで利益を得ている企業の一つとして名指しされている。
