メキシコ政府は、来夏に米国、メキシコ、カナダの3カ国で共同開催される「FIFAワールドカップ2026」を貿易、スポーツ、観光、文化を強化する原動力にしようとしている。11月に発表された「Mexico 2026 Social World Cup」計画には、ロボット同士によるサッカーの試合といった文化イベントのほか、観光アプリの開発や、不要になった観戦チケットを安全に再販できる公式プラットフォームの整備が含まれる。

メキシコ大統領のクラウディア・シェインバウムは記者会見で、計画の狙いについて「競技そのものを超えたスポーツの遺産を、この国に残すこと」だと語った。

ワールドカップでは「世界の視線がここに集まります」とシェインバウムは語り、「世界の人々は計り知れない文化遺産をもつ偉大な国を目にすることになるでしょう。より公平で、より自由で、より民主的な国家を築いている姿を見てもらえます」と続けた。

「FIFAワールドカップ2026」は、来年の6月と7月にメキシコ、米国、カナダで開催される。「Mexico 2026 Social World Cup」計画には、177以上のイベントと5,000件に及ぶ関連アクティビティに加え、学生、労働者、一般市民を対象とした74のトーナメントやサッカーカップも盛り込まれている。さらに、健康的なライフスタイルを促進する「Vive Saludable」プログラムの一環として約1,500の施策が盛り込まれ、4,200カ所の公共スポーツ施設や空間の整備も予定されている。

この計画では、3つのギネス世界記録の達成も目指す。具体的には、「人が並んでつくる世界最大のサッカーユニフォーム」「世界最大のサッカー教室」「世界最大のサッカー壁画」である。さらに、国内外の高校生や大学生が設計およびプログラムした自律型ロボットが参加するロボット版ワールドカップも開催される。この競技の参加者の募集は11月28日に開始された。

Mundial 2026 app reventa Mxico

メキシコ大統領のクラウディア・シェインバウムが、「Mexico 2026 Social World Cup」計画の発表に臨む。同計画は、「FIFAワールドカップ2026」を最大限に活用するための指針を示すものだ。

Cortesía Presidencia de México/Juan Carlos Buenrostro観光アプリ「Conoce México」

発表された施策のなかには、アプリ「Conoce México」の開発が含まれている。アプリの名称は、スペイン語で「メキシコを知ろう」という意味である。このアプリは、同国のデジタル変革通信庁と観光省が共同で開発する。当局によると、直感的で使いやすいインターフェイスを備え、国内外のファンが試合、会場、移動経路、サービス、文化イベントに関する最新情報を取得できるようになるという。

このアプリには3つの主要なセクションがある。ひとつは「観光」セクションで、ワールドカップの会場情報に加え、関連イベントや各地の文化イベント、さらに食やエコツーリズムに関するおすすめ情報が掲載される。情報を閲覧できる観光地図には、260以上のファン向け観光コースや見どころ、テーマ別観光ルートが表示される。

2026年ワールドカップ専用のセクションもある。ここからスタジアムの詳細や試合日程に加え、試合結果や順位表をリアルタイムで確認できる。

最後に「サービス」のセクションでは、交通手段、通信環境、特別ツアー、移動経路に関する情報が提供される。

このアプリは英語とスペイン語で提供され、ワールドカップ期間中にメキシコを訪れることが見込まれる約550万人の国内外の観光客に対応する。正式な提供開始日はまだ決まっていないが、今後数カ月以内に利用可能になる見通しだ。

チケット再販プラットフォーム

同じ記者会見で、メキシコ連邦消費者保護局(PROFECO)の長官であるイバン・エスカランテは、国内法に基づき、スペイン語で運用され、価格をメキシコ・ペソで表示するチケットの販売プラットフォームを構築することで、FIFAと合意に達したと発表した。