欧州企業、中国供給網の多角化を加速=商工会議所

 12月10日、在中国の欧州連合(EU)商工会議所は、欧州企業が中国のサプライチェーン(供給網)からの多角化に向けた取り組みを加速していると指摘した。写真は、ギリシャのピレウス郊外ペラマにあるピレウス港のコンテナターミナル。1月撮影(2025年 ロイター/Louisa Gouliamaki)

[北京 10日 ロイター] – 在中国の欧州連合(EU)商工会議所は10日、欧州企業が中国のサプライチェーン(供給網)からの多角化に向けた取り組みを加速していると指摘した。

中国が自立自強を推進していることや、輸出規制で世界貿易の不確実性が高まっていることが背景。

11月の中国からEUへの輸出は前年比14.8%増加。

商工会議所によると、EUと中国の貿易不均衡は、コンテナ換算で2019年の1:2.7から1:4に拡大した。長引くデフレと元の対ユーロでの下落が、欧州企業の貿易問題を悪化させているという。

同商工会議所のイエンス・エスケルンド会頭は記者会見で「中国経済の恐らく最大の問題は、生産者物価のデフレが37カ月連続で続いていることだ」とし「中国のデフレと欧州のインフレの間にこのようなギャップがあると、為替の不均衡がさらに拡大する」と述べた。

報告書は、中国政府によるレアアース(希土類)など重要鉱物の広範な輸出管理について、「欧州企業が危機モードに陥って」おり、一部の企業は生産停止と多額の損失を強いられていると述べた。

このため、中国に進出している欧州企業の70%以上が過去2年間でサプライチェーン戦略を見直した。このうち25%以上が中国国内のサプライチェーンをさらに強化し、10%は中国国外で代替サプライチェーンを構築している。

業界間の格差は顕著で、製薬会社の80%、機械メーカーの46%が現地化を進めている一方、IT・通信会社の33%、小売業の25%が中国からの多角化を進めている。

ただ、欧州企業の22%は代替手段がなく、引き続き重要な部品を中国から輸入しており、サプライチェーンの脆弱性が残っている。

エスケルンド氏は「依存度という点では、レアアース磁石は氷山の一角でさえない」と語った。

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