サッカー・J1リーグの京都サンガFCは今季、クラブ史上最高となる3位に躍進した。かつてはJ2との間で昇降格を繰り返したが、今季は一時、J1で初の首位に躍り出るなど年間を通じて上位をキープした。チョウ貴裁監督の6季目の続投も決まり、Jリーグ参入30周年を迎える来季は悲願の初優勝を目指す。(東大貴)

涙をこらえサポーターにあいさつする監督涙をこらえサポーターにあいさつする監督

 「この1年の軌跡は事実、真実ですし、携わることができて監督として幸せです」。ホームの「サンガスタジアム by KYOCERA」(京都府亀岡市)で迎えた6日の最終節、2023、24年とJ1を連覇した神戸を2―0で圧倒して3位を確定させ、チョウ監督は充実感をにじませた。

最終節の神戸戦後半、ラファエルエリアス選手(手前)のゴールに喜ぶサポーター(いずれも6日、京都府亀岡市で)=吉野拓也撮影最終節の神戸戦後半、ラファエルエリアス選手(手前)のゴールに喜ぶサポーター(いずれも6日、京都府亀岡市で)=吉野拓也撮影

 詰めかけた2万人超のサポーターと喜びを分かち合いながらも、「より一層、優勝という景色を見たくなった」。達成感と同時に、悔しさもかみしめた。

 首位・鹿島を迎えた10月25日の第35節。リードする展開も、ラストプレーで追いつかれて勝ち点差5を詰め切れず、逆転優勝に向けて絶対条件とされる勝利をつかめなかった。チョウ監督はこの試合を「亀岡の悲劇」と表現する。

 日本代表がワールドカップへの初出場を逃した「ドーハの悲劇」(1993年)を引き合いに、「代表は(悲劇から)立ち上がり、すばらしいチームになった。我々の試合内容も恥じるものではない」。試合後は気丈に振る舞ったが、無念さは明らかだった。

 J1初優勝は遠のいたが、選手たちはピッチでの熱量を下げなかった。最終盤には横浜FC、神戸戦と連勝。今季リーグ2位タイの18得点を挙げたブラジル出身のFWラファエルエリアス選手はけがから復帰して2戦連続でゴールを決め、守備陣も無失点と攻守の歯車がかみ合った。「選手たちが下を向かず、
真摯(しんし)
にプレーしてくれた結果。非常に手応えのある内容だった」。神戸戦の後、チョウ監督は惜しみない賛辞を贈った。

 クラブは今季、5月末から9月中旬にかけて10戦連続で無敗を記録し、連敗もわずか1度。攻撃陣の決定力や守備のハードワークが躍進を支えたとされる。MF福岡慎平主将は「J1でやれることは証明できた」と自信を深めた。一方で、「(優勝に届かなかった)悔しさを
活(い)
かさなければいけない」と来季を見据えた。

 今季の観客動員数は31万4220人で、クラブとして初めて30万人を突破した。

 Jリーグ参入時から応援を続けるサンガ京都サンガF.C.サポーター連合会の山内宣人事務局長(43)は、「今季はチーム状態が良くない時期でもネガティブなヤジが少なかった」とし、「みんながモチベーション高くゴール裏を引っ張ってくれた」と応援の熱量の大きさもたたえた。「新しいサポーターが増えた。来季もスタジアムに足を運んでもらい、クラブの挑戦をともに支えてほしい」と期待する。

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