ひきこもり 経験者 支援者 勇気の歌声 金沢 つなぐ会花園がアカペラ披露  「皆でやるから与えてくれる力ある」

アカペラを披露するつなぐ会花園のメンバー=金沢市小立野の県立図書館で

 ひきこもり経験者と支援者によるアカペラライブが、金沢市小立野の県立図書館で開かれた。県こころの健康センターが主催する毎年恒例の講演会に合わせた初めての試みで、ひきこもりや不登校の人を支援する「つなぐ会花園」(金沢市)のメンバーが挑戦。「とりあえず1回やってみる」大切さや支援活動への思いをハーモニーにのせた。(讃井絢香)

 つなぐ会花園は、2018年から、ひきこもり本人や家族の居場所づくりを開始。現在は、小学生から50代までの幅広い世代が遊んだり、話したりと交流する場になっている。今回の出演は代表の吉本真悟さん(48)が北陸3県を中心に活動する社会人アカペラサークル「ノスタルジー」に所属することや主催者の声かけにより実現した。

 つなぐ会花園からライブに出演したのは5人で、吉本さん以外はアカペラ初心者や人前で歌うのは初めてという人ばかり。全体と個人での練習を重ねて本番に臨んだ。

 3日のライブ当日はノスタルジーの発表の後、つなぐ会花園のメンバーが「ハナミズキ」と「世界に一つだけの花」を披露。約70人の観客は手拍子で盛り上げ、会場は温かな雰囲気に包まれた。吉本さんは「練習を頑張ることができていい刺激になった」と笑顔で振り返った。

 メンバーの中野喜文さん(41)は10、20代のときに約5年間ひきこもりを経験し、現在は自ら生きづらさを抱える人たちの居場所づくりをしている。「1人で何かをやるより皆でやるから自分に与えてくれる力がある。ライブは緊張したけれど楽しく成し遂げられて良かった」と話した。

 この日は、長期化と高齢化するひきこもりをテーマにした講演と、図書館の蔵書の中からひきこもりに関する書籍を紹介する展示もあった。