公開日時 2025年12月01日 05:00更新日時 2025年12月01日 06:22

沖縄県、スポハラ「ゼロ」へ討論 指導者の学び直しが不可欠 「勝利優先」の危うさも
スポーツハラスメントをなくすにはどうすればいいか議論したパネル討議=11月21日、那覇市の沖縄産業支援センター

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金城 乃愛

 県スポーツ協会と県、県教育委員会は11月21日、保護者や指導者を対象にしたスポーツハラスメント(スポハラ)防止講演会「子どもをスポハラから守る!」を那覇市の沖縄産業支援センターで開いた。スポーツハラスメントZERO協会の谷口真由美代表理事による基調講演や、4人のパネリストによる「沖縄をスポハラゼロにするには?」をテーマにした討論を通して、オンラインを含め約120人の参加者がスポハラへの理解を深めた。

 谷口さんは、指導者のかかわり方を確認するため、3分程度の指導場面の動画で、目線の使い方や言葉遣いなどの評価を受ける「かかわりレビュー」を紹介。谷口さんは「スポハラをなくすには人権の正しい理解、組織の構造の改革、指導者の学び直しが不可欠だ」と訴えた。

 討議には谷口さん、過度な生徒指導で子どもを自死で亡くした「ここから未来」の大貫隆志代表理事、スポーツキャスターの下地麗子さん、県スポーツ振興課の諸見謝尚主査が登壇した。

 諸見謝さんは「勝つことは子どもにとって分かりやすい成功体験なだけに、子ども、保護者、指導者のベクトルが少しずつずれるとハラスメントにつながる現状がある」と説明した。「スポハラを目にした時、どうすればいいか」との問いに、大貫さんは「一人で声を上げるのは難しいが、同じ問題意識を持つ仲間と行動し、改善につながった例もある。大人としての冷静さと対応力を示してほしい」と求めた。

 下地さんは「自分の型にはめようとする指導者は一定数いる。私たちメディア側も(適切な指導を)見極める目を鍛える必要がある」と語った。

 講演を聞いた若林康平さん(35)は「10歳の息子と一緒にサッカーをする際は、感情のコントロールを大事にしている。情報が更新されるなかで、自分自身もアップデートしていきたい」と話した。

(金城乃愛)

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