中国万科の社債急落、政府支援巡り懸念再燃 上場債売買停止

 中国不動産大手、万科企業の社債が26日急落、危機に見舞われたセクターへの中央政府の潜在的支援を巡る市場の懸念が再燃した。写真は2017年3月、上海で撮影(2025年 ロイター/Aly Song)

[上海 26日 ロイター] – 中国不動産大手、万科企業(000002.SZ), opens new tabの社債が26日急落した。債務再編を行う可能性をメディアが報じたことで、危機に見舞われたセクターへの中央政府の潜在的支援を巡る市場の懸念が再燃した。

万科の元建て債券の一部は取引開始早々に20%以上下落、30%以上下落した銘柄もあり、深セン証券取引所は上場している7銘柄の売買を停止した。

2027年3月償還の元建て債
は、0555GMT(日本時間午後2時55分)現在、額面100元あたり55元で取引されており、オープンの80元から35%下落した。

金融誌オクタスは25日、中国政府が万科が拠点を置く深セン市政府に対し、同社の負債処理に「市場志向のアプローチ」を検討するよう暫定的に指示したと報じた。報道の情報源によると、これは再編の婉曲表現だという。

2人の関係筋はロイターに対し、大手国有証券の中国国際金融(CICC)が万科集団の債務評価に着手したと明らかにした。関係筋の1人によると、債務再編は数週間前にCICCが中央政府に提出した内部報告書で取り上げた選択肢の一つだったという。

万科、CICC、深セン市、国有企業を監督する国務院は、ロイターのコメント要請に今のところ応じていない。

有利子負債3643億元のを抱える万科が債務再編か債務不履行に陥れば、金融・不動産市場の双方で新たな不安を引き起こすことになる。

デュレーション・ファイナンスのデータによると、万科の2027・29年償還のドル建て社債は1ドルあたり42.5セントと37セントでのビッドで、25日の約55.4セントと48.3セントの水準からさらに下落した。

香港上場の万科株は6.3%下落し、本土市場(000002.SZ), opens new tabでは08 年以来の安値に落ち込んだ。10月の新築住宅価格は1年ぶりの大幅な落ち込みとなり、需要低迷が続いていることを浮き彫りにした。 もっと見る

深センを拠点とする信用調査会社レーティングドッグの創設者ヤオ・ユー氏は、万科の債務不履行の思惑で急落した後、政府支援の兆候で反発した今年初めのパターンを再現していると指摘。「市場のうわさでは現在、深センは中央政府に支援を求めており、救済なしか政府の支援という2つのシナリオが残されている」と述べた。

同債は昨年末には40元前後で取引されていたが、年初には政府支援の可能性に対する楽観的見方から急反発した。

当局は24年後半に市場を支援するための一連の重要な措置を明らかにしたが、今年は大規模な新たな刺激策を発表していない。最近の政策措置は、主に既存策を再確認するものだった。

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