公開日時 2025年11月23日 05:00

ベトナムの激動たどる 沖縄つなぐ視点も 県博美術展
ベトナムの作家グエン・ミン・タインの作品について解説する福岡アジア美術館学芸員=22日、那覇市おもろまちの県立博物館・美術館

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琉球新報朝刊

ベトナムに深い関わりを持つアーティストらの近代から現代までの作品約120点を展示する展覧会「ベトナム、記憶の風景」が22日、那覇市おもろまちの県立博物館・美術館で始まった。沖縄戦終結から80年、ベトナム戦争終結から50年の節目に、二つの地域の歴史を重ね合わせながら、芸術を通してアジアの近現代史への新たな視座を提示する。会期は来年1月18日まで。
共催の福岡アジア美術館が所蔵する、1930年代から現代に至るベトナム近現代美術作品を中心に、絵画や彫刻、写真、インスタレーション、映像を展示。フランス植民地期に花開いたベトナム近代美術草創期の作品をはじめ、ベトナム戦争期と戦後、現代の若手作家による作品までを幅広く紹介し、激動の時代をたどる。
今展では特別展示として、県立博物館・美術館所蔵の沖縄美術コレクションから、写真家の石川文洋氏や画家の與那覇朝大氏らの作品を紹介し、沖縄とベトナムをつなぐ視点を示す。また、ベトナム近代美術を代表するグエン・ファン・チャンの作品保存修復プロジェクトを紹介する特設コーナーも設けた。
初日の22日には開幕式と学芸員によるギャラリートークが開かれた。同館の里井洋一館長は「本展が沖縄とベトナムとの文化的共鳴を再発見する場となり、過去の記憶を未来への希望へとつなぐ契機となることを願う」と述べた。
23日午後2時からは関連シンポジウム「50年と80年―ベトナムと沖縄が語る芸術と平和」が同館講座室で開かれる。予約不要。観覧料は一般1500円、高大生千円、小中学生500円。開場時間は午前9時~午後6時(金・土曜は午後8時まで)。月曜休館(24日は開館し、25日は振替休館)。(赤嶺玲子)

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