欧州委、イタリアの買収規制に懸念表明 EU法違反の可能性と通告

ベルギーのブリュッセルにある欧州委員会本部で2019年9月19日撮影。REUTERS/Yves Herman

[ブリュッセル/ローマ 21日 ロイター] – 欧州連合(EU)欧州委員会は21日、イタリアが運用している買収取引を巡る「ゴールデンパワー」規制がEU法に違反する可能性があるとイタリア政府に通告し、懸念を表明した。域内での銀行再編が加盟各国の規制により妨げられることを防ぐのが狙い。

イタリアの買収規制は、防衛や通信など戦略的分野での国益を守ることが目的。銀行部門にも適用している。イタリアの銀行大手ウニクレディト(CRDI.MI), opens new tabは、バンコBPM(BAMI.MI), opens new tabの買収を断念した理由として、政府の介入を挙げていた。

欧州委は声明で、買収規制がイタリア政府に銀行部門での企業取引を審査、阻止、あるいは条件を付ける広範な権限を付与していることが問題だと指摘した。イタリアは今後2カ月以内に、欧州委が指摘した問題点に対応し、是正する必要がある。

イタリアのジョルジェッティ経済財務相は21日、EUの異議に対し適切に対応し、状況を明確化し異議を克服するための立法案を取りまとめるとし、「共通の権限の枠組みを確立できる」との考えを示した。イタリア政府は、政府が企業間の案件で国益を守る権限を持ち続けるとの原則を維持することを重視している。

欧州委のポデスタ報道官はブリュッセルで記者団に対し、今回の通告は買収規制そのものに関するもので、特定の事案を指していないと説明した。

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