公開日時 2025年11月17日 18:00更新日時 2025年11月17日 19:07
![]()

徴兵制を巡る最近の主な動き
この記事を書いた人
![]()
共同通信
【キーウ共同】ロシアによるウクライナ侵攻の長期化を受け、欧州で長年廃止していた徴兵制を復活させたり、女性を対象に加えるなど既存の制度を強化させたりする動きが加速している。トランプ米政権が欧州の安全保障に消極姿勢を取り、有事での米国の関与に不透明感が漂う中、防衛力強化に本腰を入れる。
「若いころに基礎的な訓練を受けたり、滞在したりした兵舎の多くがもう存在しない」。ドイツのメルツ首相は9月、訪問先の西部ミュンスターで強い危機感を示した。2011年に事実上廃止された徴兵制を復活させ、将来的に女性を対象とすることに前向きな姿勢を示した。
国防省は有事の際には予備役も含めて計46万人の兵力が必要になると試算。ピストリウス国防相は連邦軍や予備役を拡充し、志願者が十分に集まらなかった場合には徴兵制を部分的に復活させる法案を提案した。8月に閣議決定され、現在は連邦議会(下院)が審議している。
法案によると、来年1月から18歳の男女に兵役への関心を尋ねるオンライン調査をする。男性は回答が義務付けられる一方、女性は任意回答とする。27年7月からは、18歳の男性に適性検査が義務付けられる。
欧州ではクロアチアが来年から徴兵制を復活させ、年約4千人が2カ月間の基礎的な軍事訓練を受ける見通し。現在は18歳以上の男性が徴兵制の対象となっているデンマークは、来年から対象を女性に拡大する。
一方、ウクライナの隣国ポーランドは今月、徴兵制は復活させないものの、国民を対象とした大規模軍事訓練を開始すると発表した。年内に10万人が参加する予定で、来年は約40万人を対象に実施するとしている。女性も参加できる。