カナダのカーニー政権は17日に下院で予算案の採決に臨む。予算案は軍事やインフラへの支出拡大で借り入れ増加を盛り込んだ内容で、採決結果は政権にとって重大な意味を持つ。
新たな選挙の回避には予算案の可決が必要。カーニー首相率いる与党・自由党の保有議席数は170で、過半数まで2議席足りない。16日午前の時点で、野党各党の動向はまだ不透明だ。
緑の党の唯一の議員であるエリザベス・メイ氏は16日にカナダ放送協会(CBC)に対し、予算案について「現時点ではノーだ」と述べる一方、態度を変える可能性も示唆した。

4日に公表された予算案では、政府の従来予測と比べて5年間で1673億カナダドル(約18兆円)の追加赤字を見込む。カーニー政権は防衛と住宅分野のほか、対米依存を減らし輸出市場の多様化を図るための港湾拡張を含む新規プロジェクトに対し大幅な支出増加を盛り込んだ。
政権が予算案について野党から2票確保できなくても、野党が少なくとも4人棄権すれば政権存続は可能となる。7議席を持つ左派寄りの新民主党は党首選を控え大きな債務も抱えており、17日の採決で政権側を支持する可能性が高いと多くの政治アナリストがみている。
閣僚のドミニク・ルブラン氏は「心配していない。さまざまな議員や野党が予算案を通したいと考える場合、それぞれもっともな理由があると思う」とラジオ・カナダに語った。
カーニー率いる自由党は4月の総選挙で、最多の議席数と得票率を得た。当時の主な争点は、トランプ米大統領の関税政策とカナダに対する強硬姿勢だった。だが最新世論調査では、自由党と保守党の支持率が拮抗している
原題:Carney Searches for Votes to Pass Budget and Avoid Snap Election(抜粋)
