第79回 新たな自分との出会い ~FC岐阜 西谷亮~

11月2日、カンセキスタジアムとちぎ。J3第34節、栃木SCとFC岐阜の一戦に足を運んだ。目当ては岐阜に育成型期限移籍中の西谷亮である。

2022シーズン、東京ヴェルディユースからトップに昇格。プロ3年目の2024シーズン、岐阜に移籍して31試合4得点4アシストをマークした。期限付き移籍が延長された今季は27試合7得点5アシストの数字を残している。

久しぶりに生でプレーを見られる機会だ。活躍してくれるといいなあとムシのいいことを考えていたが、たまたま訪れた試合でその現場に立ち会えることはめったにない。

前線で起用された西谷はいい形でボールを受けられず、後半は右サイドのポジションに移る。特に見せ場をつくれないまま78分にピッチから退いた。交代直後、岐阜は1‐1の同点に追いつき、福田晃斗のゴールで逆転勝利を収めている。

ま、こういう日もあるさと僕はスタジアム1階のミックスゾーンへ。ところが、折り悪く西谷と接触できず、ものの見事に空振りに終わる。後日、岐阜の広報担当の計らいにより、オンラインで話を聞かせてもらうことになった。

モニターの向こうに現れた西谷は言った。

「あの試合、石丸(清隆)監督から『ゼロトップ気味にプレーしてくれ』と指示を受け、それを気にしすぎたせいか中盤に落ちてプレーする回数が多く、相手のセンターバックと駆け引きができなかったですね。後半、ふだんはやっていない右サイドに入り、早いタイミングでアーリークロスを上げることを意識したんですが、ゴール前の動きに合わせられなかった。何も結果に結びつけられず、零点の出来です」

さておき岐阜での2年目は完全に主軸を担い、目覚ましい成果を挙げている。僕の知る西谷は中盤でボールをさばき、かつ推進力を与えるプレーを持ち味としていた選手だ。率直に言って、J3とはいえ、これほどの数字を残しているのは驚きである。

「ボランチから前目のシャドーやトップ下で起用されるようになり、攻撃面では成長を感じられている2年間。いままでの自分はゴールに向かうより、パスの出しどころを探すことが多い選手でした。今季は特に結果を求めて試合に臨み、自分が点を決めるんだとスイッチが入った状態でプレーできています。そうすると試合中、どこに立ち位置を取ればゴールを狙えるか、タイミングや動き出しを常に意識するようになって、得点は増えましたね。できれば、残り試合で二桁にのせたい」

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