公開日時 2025年11月16日 15:17更新日時 2025年11月16日 17:57

栃木日光、紆余曲折の百年 アイスホッケー地元に密着

 アイスバックスの得点に喜ぶスタンドのファン=9月、栃木県日光市の日光霧降アイスアリーナ

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共同通信

 栃木県日光市に本拠地を置くアイスホッケーチームが今年、発祥から100年を迎えた。HC栃木日光アイスバックスだ。前身の古河電工アイスホッケー部が1925年に創設。以来、古河の運営撤退といった紆余曲折を経て、現在は地元密着型のチームとして活動する。再建に一役買ったのは元サッカー選手のセルジオ越後さん(80)だ。

 9月中旬、日光霧降アイスアリーナ。今季開幕2連戦となったレッドイーグルス北海道との試合には、老若男女を問わず多くの観客が訪れ、栃木日光にエールを送った。終了後アイスリンクが開放されると、ファンが続々となだれ込み、選手と写真を撮ったり握手したりして楽しんだ。

 アイスホッケー部は、古河電工の日光電気精銅所に由来する。創部60年を受けて取りまとめた資料によると、冬に凍る精銅所内の池を利用し、社員の余暇活動として始まったという。

 第2次世界大戦後、多数の五輪日本代表選手を輩出する一方、99年には企業業績の悪化でチーム運営から撤退を決定。この時期に在籍した大津英人さん(53)は「今後どうなるのか、選手みんなが悩んだ」と回顧する。

 その後、再出発した市民クラブも資金難で活動困難となった。行政や地元企業が支援する形で、新たなクラブチームが結成された。

 越後さんが本格的に運営に関わったのは2006年。「地域貢献」を第一に掲げ、市内200超ある全自治会に選手とあいさつに回った。今年は市立小の全児童がホーム全試合を無料観戦できるようにしている。

 こうした積み重ねが地元ファン獲得につながったと振り返りつつ、気を引き締める。「次の100年に向け、ここからが本当の勝負だ」