公開日時 2025年11月09日 05:00

前田 典男JA沖縄中央会会長 煙突の主張
前田典男さん

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琉球新報朝刊

 青い海、青い空、一面に広がる緑の畑。「ざわわ、ざわわ」と風に揺れる心地よい響き。今回の主役はさとうきびです。
 さとうきびは沖縄県の基幹農作物です。県農業生産額約900億円中2割がさとうきびで、令和6年産の生産量は85万トン弱です。春や夏に植えて12月から3、4月にかけて収穫します。収穫後、製糖工場で絞られ、黒糖や粗糖(グラニュー糖などの原料)となります。
 砂糖は国民の摂取カロリーの約8%を占め、原料のさとうきび等は重要な政策作物となっており、生産保護を目的に国から交付金が支払われます。
 農家手取額はトンあたり約2万4千円(キロあたり24円)で、交付金1万6860円が含まれています。これは他作物と比較しても低く、生産費を差し引くと農家の実収益はかなり少なく厳しい農業経営となっています。さとうきびは台風にも強く沖縄に適した作物で特に離島で大半(約85%)が生産され、離島経済にはなくてはならない作物です。さとうきびがあり、離島の生活が成り立つことで日本は世界6位の排他的経済水域を確保し、多くの権益を得ています。
 南大東島の製糖工場の煙突には「さとうきびは島を守り島は国土を守る」と書かれており、さとうきび生産の意義と誇りを表しています。
 このことからも生産者が安心してさとうきび生産が可能な価格設定とすることはとても大切なことであり、今年も再生産可能な交付金水準の確保等を求め、生産者代表とともに政府へ要請に行ってまいります。