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2025.11.06 17:24

塚本直樹

 カナダ企業MDA Spaceは現地時間11月3日、宇宙港(スペースポート)を開発しているMaritime Launch Services(MLS、マリタイム・ローンチ・サービス)に1000万カナダドル(約11億円)を出資すると発表した。

 今回の出資でMDAはMLSの株主となるとともに、MLSが開発する「ノバスコシア宇宙港(Spaceport Nova Scotia)」でカナダ独自の軌道上打ち上げ能力の確立に取り組む。

 カナダ東部にあり大西洋に面しているノバスコシア州カンソ近郊にあるSpaceport Nova Scotiaでは2023年に1回、準軌道(サブオービタル)打ち上げを実施したが、施設はまだ開発段階であり、収益も上がっていない。報道によれば、オランダ企業のT-Minus Engineeringが今月にも、遅れていたサブオービタル試験打ち上げを実施する可能性がある。

 MLSは先週、政府系金融公社であるカナダ輸出開発公社(Export Development Canada:EDC)からも1000万カナダドルを受け取った。政府が宇宙港開発を支援している背景には、人工衛星などの防衛関連ペイロードの打ち上げ拠点になるとの期待がある。 カナダは現在、軍事衛星を米国や欧州とともに打ち上げている。

 米メディアPayloadによると、Spaceport Nova Scotiaは、カナダで運用されている唯一の宇宙港ではない。カナダ最東端のニューファンドランド・ラブラドール州にあるNordSpace(ノルドスペース)の「アトランティック複合宇宙港(Atlantic Spaceport Complex)」は、8月と9月に初のサブオービタル打ち上げを試みたが、天候や技術的な問題から打ち上げは無期限に延期されている。

Spaceport Nova Scotiaの位置関係(出典:MLS)Spaceport Nova Scotiaの位置関係(出典:MLS)

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MDA Spaceプレスリリース
Spaceport Nova Scotia(MLS)
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