イングランド銀行(英中央銀行)は6日、政策金利を4.00%に据え置くと発表した。僅差の投票による決定は、12月の利下げに向けた布石となる可能性がある。
据え置きは市場予想の通りだった。金融政策委員会(MPC)メンバーは5対4で据え置きを決めた。4人は3.75%への利下げを主張した。
中銀は、3.8%を付けた9月のインフレ率が「ピークとなる可能性が高い」との見解を示した。
決定と同時に公表された会合の議事要旨によると、金利据え置きを支持した当局者の中ではベイリー総裁が最もハト派的で、インフレに対するリスクが「最近は低下し、より均衡した状態になっている」との考えを示すなど、利下げ支持に近づいていることが明らかになった。
ベイリー総裁は声明で「MPCは依然として金利が緩やかに低下していくとみているが、再び利下げを行う前に、インフレ率が2%の目標に戻る軌道にあることを確認する必要がある」と説明した。
中銀はガイダンスを変更し、金利は「今後も緩やかな低下傾向を続ける可能性が高い」との見通しを示した。追加利下げに「慎重な」アプローチを取るとの文言は削除した。
決定を受けてポンドは上げに転じ、1ポンド=1.3100ドル近辺まで反発した。市場では今後数カ月についての利下げ観測が強まり、2026年半ばまでで約50ベーシスポイント(bp)と織り込まれた。決定発表前は47bpだった。
英国債は上昇し、10年物利回りは2bp低下の4.44%となった。

英中銀は今回の決定に合わせて、MPCメンバーがそれぞれ自らの判断理由を説明できる新たなコミュニケーション方式を導入した。
ベイリー総裁は「インフレの上振れリスクは8月以降それほど差し迫ったものではなくなった」とし、追加のデータを見極めるため金利据え置きを選択したと説明した。
据え置きを支持したのはほかに、ロンバルデリ副総裁、チーフエコノミストのピル氏、外部委員のマン氏とグリーン氏。
ブリーデン副総裁は利下げを支持し、「インフレ上振れリスクは和らぎ、一方で需要の下振れリスクがより顕著になっている」との見解を示した。
ラムズデン副総裁と、外部委員のテイラー、ディングラ両氏も利下げを支持した。
MPCは昨年8月以降、四半期に1度のペースで利下げを続けてきたが、今回の据え置きでそれは途絶えた。
決定と同時に公表された金融政策報告書は「インフレ持続によるリスクは以前ほど顕著ではなくなり、中期的なインフレに対しては需要後退が及ぼすリスクの方が明瞭になった。全体としてリスクはより均衡した」と指摘した。
中銀が3月時点の財政政策を基に策定した最新の経済予測では、インフレ率は来年初めに3.1%へ低下し、2027年4-6月(第2四半期)以降は目標の2%付近で安定すると見込まれている。
原題:Bank of England Holds Rates at 4% and Tees Up December Cut (1)(抜粋)
(情報を追加します)
