西日本新聞社が主宰する第3期「西スポWEB OTTO!学生スポーツゼミ」は第6回講座が開かれた。今回はバスケットボール・Bリーグ2部(B2)のライジングゼファー福岡の試合観戦に向かった。現地の雰囲気を体感した受講生は、福岡が目指す今後のクラブ運営の方向性も聞いた。
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■クラブの未来図とは
今回は10月24日に福岡市の照葉積水ハウスアリーナで開催されたB2福岡と信州ブレイブウォリアーズの一戦を訪れた。Bリーグの観戦が初めてという受講生も多く、音楽や演出で盛り上がる独特の雰囲気を楽しんだ。
Bリーグは今後、収益や観客動員などを重視して再編を予定しており、福岡も最上位の「Bプレミア」への参入を目指している。福岡は2029年3月に開業予定の新たなアリーナの建設を発表。新しい施設とともに、同年のBプレミア入りを目指している。
受講生は今回、福岡のホームタウン事業部の末宗直柔アシスタントマネージャーに話を聞いた。末宗さんは「福岡県内にある唯一のプロバスケクラブとして、皆さんに知ってもらい、愛されるクラブづくりを目指しています」と説明した。
末宗さん(右)を取材する受講生たち
■集客、運営への工夫
試合は序盤から一進一退の攻防が続き、前半は福岡が1点リードで折り返した。後半も残り数秒まで行方が分からない激しい攻防の中、福岡が60―57で逃げ切った。受講生も集まった3229人のファンとともに、ナイスプレーに拍手を送るなどで熱戦に引き込まれた。
この日はハロウィーンが近いこともあり、スタッフがハロウィーンの衣装で運営にあたっていた。入場口にフォトブースを設けるなど、来場者を楽しませる工夫もあった。末宗さんは「どういうエンタメにするのかを担当者で協議しました」と紹介してくれた。
福岡は戦力面や収益面など、コート内外の課題に向き合いながら、強化を続けている。座学を飛び出した受講生にとっても、現地でスポーツクラブの実態の一端に触れた学びの多い1日となったようだ。
試合観戦を楽しみゼミ生たち
■受講生の代表者の振り返り
りゅう
初めてプロバスケットの試合を観戦したが、野球やサッカーとはまた違った演出やパフォーマンスが多く、試合中ずっと飽きることなく楽しむことができた。また、試合後にはインタビューの機会を設けていただき、他競技のファンが観戦に来た際に、どのような工夫で観客を惹きつけているのかを尋ねた。すると、今回の試合のようにハロウィーン仮装といった季節に合わせたイベントをモチーフにし、エンターテイメント会社などに業務委託して協力を得ながら盛り上げているというお話を伺うことができ、とても印象に残った。
かよこ
私が一番興味を持っていたことは、ライジングゼファー福岡の方がチームのホームタウンが福岡である強みをどう感じているのかという点でした。福岡にはソフトバンクホークスやアビスパなど、福岡を本拠地とするプロスポーツチームが多くあります。バスケットボールは「高校バスケ王国」とも言われ、全国でも屈指の強豪校が集まっています。こうしたスポーツ文化が根付く福岡という地で、ライジングゼファー福岡の方がどのような魅力や良さを感じているのかについて質問してみました。福岡の歴史や文化はもちろん、アジアに近いことが福岡の魅力だと話してくれました。福岡の方だけでなく、中国や韓国などの海外の方にバスケットボールやライジングゼファー福岡というチームを知ってもらえるという点が他のクラブにはない特徴だということでした。
今回の取材や試合観戦を通して、ライジングゼファー福岡は単に試合で勝つことだけを目指すのでなく、福岡という地域を誇りに想い、ともに上を目指していく〝福岡愛〟溢れるチームであることを実感しました。今後、福岡という地の素晴らしさ、バスケットボールの楽しさ、そして、ライジングゼファー福岡の魅力をさらに多くの人に知ってもらい、少しでも関心を持ってもらえたら嬉しいです。
ワタル
私はバスケットボールの試合を初めて観戦しました。その中でチームのスローガンや会場の雰囲気が印象に残っており、それについてインタビューしました。インタビューの中で「日本全国ではなく、福岡の方に知ってもらいたい」という言葉がとても印象に残っています。ライジングゼファーは「福岡」をホームとしており、福岡の特定の場所で活動をしていくのではなく、県内各地でイベントや試合を行っています。福岡の唯一のバスケチームであり、チームスローガンである「福岡一丸」がまさに福岡を盛り上げようとしているのではないかと感じました。
また、今回の試合はハロウィーンの季節に行われたため、会場でハロウィーンの装飾が多く見られました。私は初めて観戦にいったので、毎回やっているものだと考えていましたが、インタビューを通して今回が初の試みということが分かりました。季節や年によっての新たな楽しみが増え、コアファンだけでなく、色々な人がバスケへの興味が高まるのではないかと感じました。
まなと
B2からB1に昇格するにあたって補強、資金面はどのように考えていますか? という質問に対し、来シーズンから3つの条件をクリアしないと昇格できず、チケット収入が2年連続12億以上、2029年までにクリアすることをライジングゼファーは目標としている、と教えてもらいました。普段知ることのできない金銭面や、季節にちなんで秋はハロウィーンブーストなどの演出を楽しんでもらえるようにしたり、福岡県の皆さんにチームを知ってもらうために各地でイベントを行うなど、多くの努力がされていることを聞くことができ学びになりました。今回初めてバスケの試合を見て演出から応援などすごく面白かったのでまた見に行きたいと思いました。
