三菱UFJアセットマネジメントは、欧州の防衛関連株を主な投資対象とした投資信託を販売すると発表した。長期化するロシアのウクライナ侵攻などを背景に関連企業の株価が上昇傾向を強める中、地政学リスクを意識した国内の個人投資家などの需要に応える。

  三菱UFJAMが欧州の防衛関連株の公募投信を販売するのは初めて。八木孝幸・商品マーケティング企画部長は、今年中に運用資産で100億円規模を目指したいとしている。

  世界で防衛費拡大の動きが広がる中、防衛と関連性の高い災害対応や気象観測など航空宇宙関連を含めた企業に関心が集まっている。11月下旬には、みずほフィナンシャルグループのアセットマネジメントOneも防衛・航空宇宙関連の株式投信を設定する予定だ。日本も防衛費を増やす方針で関連株投資の流れが広がる可能性もある。

  同社が31日に提出した有価証券届出書によると、円建ての公募投信として11月18日に設定する。「MSCI欧州航空宇宙・防衛関連株式指数」をベースにESG(環境・社会・企業統治)調査を加え、一部兵器などの製造に関与する企業を除外した指数をベンチマークとして採用する。欧州先進国の航空・防衛産業関連の大型や中型株に投資する。

MSCI欧州航空宇宙・防衛関連株式指数の推移

 

 

  欧州では、ドイツがウクライナ支援を含む防衛支出を4年間で2倍余りに拡大する計画に転換したほか、8月にはフランスの銀行が防衛費調達を目的とした初の債券を発行した。また欧州委員会はESG投資で防衛産業セクターへの投資を排除しない方針を示した。

  こうした動きを背景に、MSCI欧州航空宇宙・防衛指数は30日現在、過去1年間で84%上昇している。ただ、紛争状態や各国政府の財政事情の変化などにより、この流れが左右されることも考えられる。同指数は直近で今月3日の高値から5.6%低い水準にある。

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