<為替> 終盤のニューヨーク外為市場では、円が下落した。日本銀行がトレーダーの予想ほどタカ派的ではない姿勢を示す一方、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が29日に12月の利下げは保証されていないと述べたことが背景。

ドル/円< JPY=>は0.9%上昇し、2月13日以来の高値となる154.08円を付けた。 コーペイのチーフストラテジスト、カール・シャモッタ氏は、「日銀の政策担当者は円強気派を失望させた」と述べた。DRWトレーディングのストラテジスト、ルー・ブライアン氏も「日銀の植田総裁は、事態が収束するまで待つ姿勢を見せ、市場の期待を少し後退させた」と語った。

日銀は29―30日に開いた金融政策決定会合で、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0.5%程度で維持することを賛成多数で決めた。

ドル指数< =USD>は0.38%高の99.51。一時、8月1日以来の高値となる99.72に達した

一方、ユーロは0.27%安の1.1568ドルとなった。

NY外為市場:

<債券> 米金融・債券市場では、国債利回りが引き続き上昇した。米連邦準備理事会(FRB)の次回12月会合での利下げ観測が後退しているほか、米メタ・プラットフォームズ(META.O), opens new tabによる大規模な社債発行を受け、ヘッジ目的での国債売りが出たことが背景にある。

FRBは28─29日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で25ベーシスポイント(bp)の利下げを決定。パウエルFRB議長が「12月会合での利下げ決定は既定路線ではない」と発言したことを受け、12月会合での追加利下げ観測は後退した。

また、メタ・プラットフォームズの社債発行の報道を背景に、大型の新発社債への買いも集中した。

DRWトレーディング(シカゴ)のストラテジスト、ルー・ブライアン氏は、「(メタ)社債への需要は非常に大きく、発行総額の最大4倍にも上り、それが国債利回りの上昇に寄与した」と述べた。

10年債利回りは3.5ベーシスポイント(bp)上昇の4.093%。

米金融・債券市場:

<株式> 米国株式市場は主要3指数がいずれも下落して終了。ナスダック総合(.IXIC), opens new tabとS&P総合500種(.SPX), opens new tabが下げを主導した。人工知能(AI)支出の急増に対する懸念からメタ・プラットフォームズ(META.O), opens new tabやマイクロソフト(MSFT.O), opens new tabが売られたほか、米連邦準備理事会(FRB)の金利見通しを巡る懸念が重しとなった。

メタは11.3%急落。1日の下げ幅としては過去3年間で最大となった。29日の決算発表で、来年の設備投資について、AIへの投資により、今年の水準を大幅に上回るとの見通しを示した。

マイクロソフトは2.9%下落。 第1・四半期(7─9月)の設備投資額が過去最高の350億ドル近くとなったほか、今年度の設備投資が増加するとの見通しを示した。

一方、グーグルの親会社アルファベット(GOOGL.O), opens new tabは2.5%上昇。主力の広告事業とクラウドコンピューティング事業の安定的な成長を背景に、第3・四半期決算が予想を上回った。

FRBは28─29日に開催した連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を0.25%ポイント引き下げた。ただ、パウエル議長は12月会合での追加利下げは「既定路線」ではないと発言。これを受け、市場が織り込む12月の利下げ確率は今週前半の90%超から約70%に低下した。

米国株式市場:

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)や米中首脳会談など重要イベントをこなし、次の手掛かり材料待ちとなる中、続伸した。

米連邦準備理事会(FRB)は29日、FOMCで政策金利を0.25%引き下げることを決定。保有資産規模を縮小する「量的引き締め」も12月1日に停止することが明らかとなった。パウエルFRB議長による記者会見での発言を受け、年内の追加利下げ期待が後退したものの、この日の相場は買いが優勢となった。

トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は30日、韓国南部・釜山で会談した。中国政府は会談後、米国が問題視していたレアアース(希土類)輸出規制の導入を1年間延期 すると発表。トランプ氏は合成麻薬「フェンタニル」の米国流入問題に中国が取り組むとして、対中関税を10%引き下げる方針を示した。中国側は米国の関税に対する報復措置を見直すほか、縮小していた米国産大豆の購入も拡大する。米中貿易摩擦激化への懸念が 和らいだ一方、合意内容の消化が進むと、市場の一部では、貿易戦争終結への楽観に懐疑的な見方が浮上した。米中貿易協定の結果を巡る不確実性も、相場の下支え要因となった。

NY貴金属:

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米中貿易摩擦激化への警戒感が後退する中で買われ、小幅続伸した。

トランプ米大統領と中国の習近平国家主席は30日、韓国南部・釜山で会談した。中国政府は会談後、米国が問題視していたレアアース(希土類)輸出規制の導入を1年間延期すると発表。トランプ氏は対中関税を10%引き下げる方針を示した。ベセント米財務長官は30日、FOXビジネスとのインタビューで、中国との貿易合意が「来週にも署名される」との見通しを示した。米中の貿易摩擦が激化するとの警戒感が和らぐ中、エネルギ ー需要見通しにも楽観的な見方が広がり、原油が買われた。

一方、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が前日の連邦公開市場委員会(F OMC)後の会見で、次回12月会合での追加利下げの是非について「大きな違いがあった」と認めた。これを受け、FRBによる追加利下げへの期待が後退したことから、ユー ロを中心に対主要通貨でドル買いが優勢となった。ドル建てで取引される商品の割高感につながり、原油が売られ、上値を抑える展開となった。

NYMEXエネルギー:

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