公開日時 2025年10月22日 14:03更新日時 2025年10月22日 14:03
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字大嶺の獅子舞にかまれ泣き出す子=6日、那覇市宇栄原
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高辻 浩之
那覇市指定の無形民俗文化財「字大嶺の獅子舞」が十五夜(旧暦8月15日)にあたる6日、那覇市宇栄原の字大嶺自治会館前などで行われた。満月の光を浴びたシーシーケーシ(獅子舞)が集落の野呂(ヌール)や四隅の拝所を道ジュネーで練り歩き、ホラ貝や鉦(かね)の音、青年会のかけ声が那覇の住宅街にこだまし、秋の訪れを感じさせた。
戦前、現在の那覇空港の中にあった字大嶺集落は、日本軍に土地を接収され、住民の多くが現在の那覇市宇栄原や田原周辺へと移り住んだ。中国から伝来したといわれる字大嶺の獅子加那志は数百年の歴史があるとされる。邪気を払い、災難や病魔を遠ざける住民の守護神として敬われている。沖縄戦のさなか防空壕に避難させてあったが、戦禍で消失した。1961年に復元され、現在は3代目。県内では唯一、目が動く獅子として知られ、時折、にらみを利かし、脈打つような荒々しい姿を見せる。
沖縄戦で消失し、復元された獅子舞
道ジュネーで集落の四隅を練り歩く獅子舞=6日、那覇市
字大嶺獅子舞保存会の金城秀人会長は「道ジュネーを見に多くの人が集まり、やってるこっちが楽しくなる。獅子の下に皆が集い、大嶺の力の結集だ」とはつらつ顔。
復元された初代獅子舞(右)のレプリカと、二代目のレプリカ=那覇市の字大嶺自治会館
獅子舞は年に2度、旧盆と十五夜に保存会が主導し青年会のメンバーらが協力して実施する。6日は、30人超の隊列がにぎやかに集落を練り歩き、寄ってきた子どもたちの頭を獅子がかむと、歓声とかわいらしい絶叫が、月夜の晩に響いた。
県内で唯一、目が動く字大嶺の獅子舞=6日、那覇市
字大嶺で女性初の青年会長を担う國吉梨花さんは「先輩たちに恥じないよう懸命に盛り上げた。地域の団結が高まるきっかけになっている」と話した。
赤嶺秀喜自治会長は「若者たちを中心に一致団結して伝統をつないでいる。誇りに思う。末永く続けていきたい」と満足げな笑みを浮かべた。
