ユーロ圏主要国で、物価上昇率が加速している。欧州中央銀行(ECB)が、金利据え置きを続ける判断を強めそうだ。

  ドイツ連邦統計庁が9月30日に発表した同月の消費者物価指数(欧州連合=EU=基準)は2.4%上昇し、8月の2.1%から伸び率が増した。サービス価格の上昇と、前年比でエネルギー価格の下落幅が縮小したことが背景にある。ブルームバーグがまとめたエコノミストによる予想中央値2.2%を上回った。

  他のユーロ圏の主要国も物価上昇率の伸びが見られた。仏国立統計経済研究所(INSEE)が9月30日に発表した9月の消費者物価指数は、前年同月比1.1%上昇した。エコノミスト予想は1.3%上昇、8月は0.8%上昇だった。サービス価格の上昇と、前年に比べエネルギー価格の下落幅が縮小したことが要因だ。

  イタリアでは同1.8%上昇と、エコノミスト予想の1.7%を上回った。食品・飲料価格が押し上げ要因となった。

  金融政策当局者は、中期的な見通しの中で物価は2%の目標水準に戻るとみている。ユーロ圏全体の統計は10月1日に発表予定で、アナリストは2.2%の上昇を見込んでいる。

  こうした数字は、ECBが既に0.25ポイントの利下げを8回実施して中銀預金金利を2%としている中で、さらに借り入れコストを引き下げる必要はないとするシュナーベル理事らの見解を裏付ける。

  ECBのデギンドス副総裁は30日、スペインのラジオ番組で「ECBの金利水準2%は、現状においては適切だ」と語り、政策決定は今後も会合ごとに判断していくと改めて強調した。

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原題:French, Italian Inflation Quickens But Stays Below ECB Target、German Inflation Exceeds Expectations, Backing Rate Caution (1)(抜粋)

— 取材協力 Harumi Ichikura, Joel Rinneby and Ainhoa Goyeneche

(ドイツの結果を加え更新します)