公開日時 2025年09月21日 05:00更新日時 2025年09月21日 06:25
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沖縄戦の継承について語り合う(右から)吉田健一琉球新報記者、西銘むつみNHK沖縄放送局記者、小波津正光さん、津波信一さんら=20日、那覇市の琉球新報ホール
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前森 智香子
琉球新報社とNHK沖縄放送局は20日、沖縄戦80年シンポジウム「戦場にさせない道標」を、那覇市の琉球新報ホールで開いた。第1部では、沖縄戦の語り部で、2023年に94歳で亡くなった元白梅学徒の中山きくさんの思いを伝える演劇「星見草(ほしみぐさ)」を上演。続くシンポジウムでは、俳優の津波信一さん、お笑い芸人の小波津正光さん、本紙とNHK沖縄放送局の記者たちが登壇し、体験者が残した「沖縄戦の実相」をそれぞれの立場で継承、発信していく大切さを語った。320人余りが来場した。
「星見草」は、沖縄戦を生き残ったことに罪悪感を抱え、口を閉ざしていた中山さんが、戦争体験を語り継ごうと決意するまでを描いた作品。中山さんのおいである津波さんも出演し、中山さんが生前伝え続けていた「思っているだけでは平和は来ない、行動するのよ」とのメッセージを届けた。
第2部のシンポジウムでは、津波さん、小波津さん、本紙記者の吉田健一さん、NHK記者の西銘むつみさんの4人がパネリストとして登壇。沖縄戦に関するそれぞれの取り組みと、体験者が減る中、どのように継承していくかについて意見を交わした。
津波さんは中山さんのことを舞台で表現するに至った経緯を語った。10年前にNHKの番組で中山さんと一緒に戦地を巡ったものの、十分に向き合えないまま時間が過ぎたという。
昨年、演出の島袋寛之さんと話し、中山さんのことを舞台にしようと決意したといい「戦後80年はもちろん追い風になったが、節目だからやっていると思われるのは嫌。ライフワークにしなくてはいけないという責任感も生まれてきている」と語った。
舞台「お笑い米軍基地」の製作総指揮を務める小波津さんは、戦後80年に関する活動が数多く行われているとし「今年生まれた『点』を当たり前事にして、続けていくことが大切だ」と話した。
(前森智香子)
