中国、南シナ海に自然保護区設定へ 領有権主張強化の一環か

中国国務院(内閣に相当)は10日、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)に国の自然保護区を設定することを承認したと発表した。2017年4月、スカボロー礁で撮影(2025年 ロイター/Erik De Castro)

[北京 10日 ロイター] – 中国国務院(内閣に相当)は10日、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)に国の自然保護区を設定することを承認したと発表した。スカボロー礁の領有権や漁業権を巡っては、中国とフィリピンの間で長らく対立の火種となっている。中国は領有権の主張を強め、海洋権益を強化する動きを見せており、その一環とみられる。

中国は、フィリピンやブルネイ、インドネシア、マレーシア、ベトナムの排他的経済水域(EEZ)が含まれる南シナ海のほぼ全域について、領有権を主張している。オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所は2016年、中国による広範な領有権の主張は国際法に裏付けられていないとの判断を示したが、中国はこれを拒否している。

地域的な緊張が高まる中、今年8月にはスカボロー礁付近で中国船同士の衝突事故が発生。中国とフィリピンは、スカボロー礁での動きを巡って非難の応酬を繰り広げた。

中国国務院は、自然保護区の指定は「環礁の自然生態系の多様性や安定性、持続可能性を維持するための重要な保証だ」と主張。保護区の具体的な範囲については別途発表するとしている。

中国のフィリピン大使館は、コメントを求めるメールに回答していない。

私たちの行動規範:トムソン・ロイター「信頼の原則」, opens new tab