メルセデス・ベンツ・グループのマルクス・シェーファー最高技術責任者(CTO)はインタビューで、米国と欧州連合(EU)に対し、両者が交わした自動車関税引き下げの貿易合意を速やかに履行するよう強く求めた。

  シェーファー氏は、「現状は深刻な影響を及ぼしている。米EUが今後数週間で解決策を見出すよう期待している。本当に必要なことだ」と語り、自動車メーカーが引き続き関税に圧迫されている現状を訴えた。

  米国とEUは最近、広範な貿易協定を結んだものの、米国による27.5%の自動車関税は残っている。EUが米国の工業製品に対する関税を削減すれば、税率は15%に引き下げられることになっており、ブルームバーグニュースは27日、EUが関税削減のための法案を迅速に成立させる計画だと報じた。

Mercedes Weighs Pulling US Entry-Level Cars Over Trump Tariffs

アリゾナ州の販売店に並ぶメルセデスの中古電気自動車

Photographer: Eric Thayer/Bloomberg

  長引く高関税は、メルセデスにとって最も重要な市場の一つである米国での販売に、影響を及ぼしている。同社の4-6月期(第2四半期)の世界販売台数は、9%減の45万3700台で、このうち米国での販売は12%減少した。関税が主な要因で、ドイツから出荷するモデルの需要が押し下げられた。

  シェーファー氏は、電動モーターやその他のハイテク部品に不可欠な鉱物群であるレアアース(希土類)の輸出を中国政府が制限している問題にも言及した。中国は世界でのこうした素材の加工で支配的な立場にあり、ここ数カ月強化している出荷規制が、メーカーの間で懸念となっている。

原題:Mercedes Says Delays to EU-US Tariff Deal Are Hurting Carmakers(抜粋)