「来る者拒まず」のおおらかな気質と旺盛なサービス精神が外国人を引き付ける。

>>特集「インバウンド黄金時代」はこちら

 アツアツのたこ焼きを少し冷ましてから口にするインバウンド(訪日外国人客)の3人家族。7月15日午後7時過ぎ、また昼間の暑さが残る大阪・ミナミで、米国から来た彼らが申し込んだ食べ歩きツアーに随行させてもらった。

 1軒目のたこ焼き店を出て、2軒目のすし店で、3人はクジラのベーコンに初挑戦。夫のアンドリュー・バルタザールさんはうなずきながら口を動かしていた。3軒目の焼き鳥店でツアーは終了。ガイドの金田理沙さんに英語で感想を尋ねてもらったところ、妻のニコール・バルタザールさんは「大阪の本当の魅力をより深く感じることができました。本来なら探究するのに数日は必要です。ツアーに参加することができてうれしい」とのことだった。

 大阪を訪れるインバウンドの数が年々増加(図)している。大阪観光局によると、年間の来阪インバウンドの数は、2014年の376万人から24年には1464万人と約4倍に拡大。25年4月の来阪訪日客数は154.7万と、単月の数字では過去最高を記録した。

 こうした来阪インバウンドの増加が、宿泊需要を押し上げている模様。ホテルの企画・開発・運営を手がけるカソク(東京都新宿区)によると、同社が府内で運営する三つのアパートメントホテルの平均客室単価は、25年4月で前年同月比63.1%増の1万6107円、5月が同63.4%増の1万6536円、6月が同47.5%増の1万3156円と、前年同期より約5~6割上昇した。

 来阪インバウンドの増加理由について、「受け入れ体制の強化を図るため、観光案内所や無料Wi-Fiの整備、ホテル誘致や民泊の積極導入による宿泊客の収容力拡大などに取り組んだことが要因の一つ」と語るのは、大阪観光局の溝畑宏理事長。

 14年から24年までの10年間で、来…



残り1764文字(全文2564文字)


週刊エコノミスト

週刊エコノミストオンラインは、月額制の有料会員向けサービスです。
有料会員になると、続きをお読みいただけます。


・会員限定の有料記事が読み放題

・1989年からの誌面掲載記事検索

・デジタル紙面で直近2カ月分のバックナンバーが読める

通常価格 月額2,040円(税込)