連日、熱い戦いが繰り広げられる甲子園。初戦を終えて明暗分かれたのが、山陰代表の2県だ。島根は名物監督・野々村直通が率いる開星が14年ぶりに勝利。昨年の同県代表だった大社による旋風も記憶に新しい中で、今年も初戦を突破して見せた。

 一方で、隣県・鳥取代表の鳥取城北は宮城の強豪・仙台育英を相手に0-5と完敗。これで全国最長となる夏の甲子園10連敗を喫した。なぜ、鳥取勢は勝てないのか――? そこには様々な理由があった。《NumberWebレポート全2回の1回目/つづきを読む》

 大会規定により、「午前の部」の試合はこの時間を過ぎた時点で次のイニングに進まない。甲子園で初めてとなる継続試合へのタイムリミットとなった、タイブレークの延長10回裏。開星がサヨナラ勝利を収めた。

 それが島根県のチームとあって、昨年の大社旋風をつい思い出してしまう。

 そう水を向けると、監督の野々村直通は「いやいや!」と声を張りながら笑う。

「大社高校と開星高校は違いますから。うちはうちで、泥臭くやります」

 今年も、どこかで期待してしまう、島根県の躍進。その裏で苦汁を味わうこととなったのが、隣県の鳥取である。

 開星が勢いづいた前の試合で鳥取城北が仙台育英を相手に初戦でまた敗れ、県勢の夏の連敗記録が「10」まで伸びてしまった。

 しかし、今年の鳥取城北はエースの田中勇飛、彼と両輪を成す鈴木欧音と、昨年の苦みを知る140キロを超えるピッチャーがチームを支え、力はあった。